2008/09/25

連載10 記録に見る日本のスキー競技史
1923年、日本のスキー競技ははじまった

1949年(昭和24年)
第27回全日本スキー選手権大会
会場:北海道札幌
 

競技名 種目名 優勝者 所属 記録
ジャンプ 成年 星野 昇 北海道 68.5m/71.5m
少年 佐藤 耕一 北海道 57m/58.5m
壮年 宮嶋 巌 北海道 62m/62m
ノルディックコンバインド 成年 藤沢 良一 東京 456.0
壮年 宮嶋 巌 北海道 446.5
クロスカントリー 長距離 成年 山本 謙一 青森 1:18:47
少年 八重樫久茂 北海道 1:26:45
壮年 松橋 朝一 埼玉 1:30:03
耐久 落合 力松 北海道 2:50:35
リレー 北海道 2:06:27
アルペン 男子成年新複合 水上 久 北海道 6.11
男子少年新複合 内田 勝 新潟 0
男子壮年新複合 田村 清 新潟 4.31
女子新複合 木谷 初子 北海道 0.44

ジャンプで初の70m代(71.5m)が星野昇によって記録された。

1950年(昭和25年)
第28回全日本スキー選手権大会
会場:山形県米沢市及び五色温泉
 

競技名 種目名 優勝者 所属 記録
ジャンプ 成年 浅木 文雄 北海道 221.5
少年 高田 幸男 北海道 190.5
壮年 笛木 政春 群馬 196.6
ノルディックコンバインド 成年 藤澤 良一 東京 441.08
少年 藤田武四郎 北海道 419.20
壮年 笛木 政春 群馬 441.5
クロスカントリー 長距離 成年 山田 九八 青森 1:22:55
少年 関戸 茂 北海道 1:23:52
壮年 松橋 朝一 埼玉 1:31:16
耐久 平野 文雄 北海道 3:18:24
リレー 青森 2:22:52
アルペン 男子成年新複合 猪谷 千春 長野 0.89
男子少年新複合 板倉 喜一 新潟 5.87
男子壮年新複合 次井 晨 北海道 0.79
女子新複合 木谷 初子 北海道 0

男子新複合の少年には、今年5月26日、75歳でチョモランマ登頂を成功した三浦雄一郎(青森)、現在、SIA会長の杉山進(長野)、後に猪谷とともに1958年、バドガシュタインの世界選手権大会に出場した園部勝(群馬)、1962年、シャモニでの世界選手権大会に出場した藤島浩造(長野)らが「少年」でデビューしている。杉山、園部、藤島はともに選手引退後、スキースクールを経営、第2の人生でも成功している。
女子新複合の木谷初子は、アルペン競技初の3年連続優勝を果たした。

 

ジャンプを制した浅木文雄(スキー年鑑第18号より)

ジャンプを制した浅木文雄(スキー年鑑第18号より)

クロスカントリー(長距離)で圧倒的な強さで優勝した山本謙一(スキー年鑑第18号より)

クロスカントリー(長距離)で圧倒的な強さで優勝した山本謙一(スキー年鑑第18号より)

アルペン新複合は回転で信じられない大差で優勝した猪谷千春(スキー年鑑第18号より)

アルペン新複合は回転で信じられない大差で優勝した猪谷千春(スキー年鑑第18号より)

 

1951年(昭和26年)
第29回全日本スキー選手権大会
会場:新潟県高田市及び妙高高原

 

競技名 種目名 優勝者 所属 記録
ジャンプ 中止
ノルディックコンバインド
クロスカントリー
アルペン 男子成年新複合 猪谷 千春 志賀高原スキーク 7.17
男子少年新複合 斉藤 貢 小樽櫻陽高 3.59
男子壮年新複合 久慈 定雄 函館定温 0.00
女子新複合 寺岡 敏子 三馬ゴム 12.75

ノルディック種目を行う予定だった新潟県・高田市は、暖冬の影響で雪不足となり中止となった。アルペンは3月3日~4日、妙高高原・赤倉スキー場を舞台に開催された。男子は猪谷が前年に続いて優勝した。前半の滑降で7位(ラップとの差17.2)につけた猪谷は、得意の回転で、1本目2位に6.2秒、2本目はなんと13秒3という、今では信じられないタイム差であっさり逆転優勝を飾ってしまった。
(文中の敬称略)

 

1952年オスロオリンピックを翌年に控え出場選手の顔合わせが行われrた。場所は当時お茶の水にあった岸記念体育会館。顔が見えている側の左から4人目は猪谷千春。(スキー年鑑第19号より)

1952年オスロオリンピックを翌年に控え出場選手の顔合わせが行われrた。場所は当時お茶の水にあった岸記念体育会館。顔が見えている側の左から4人目は猪谷千春。(スキー年鑑第19号より)