競技
2017/02/10【REPORT コンバインド】ワールドカップ第18戦札幌大会
渡部暁斗、ゴール前で抜かれるも2位確保
              
ゴール前約200メートルまで首位を走っていた渡部暁斗選手(北野建設スキークラブ)に襲いかかったのは、実力者、ドイツのビョルン・キルヒアイゼンだった。今季初優勝へ向けてジャンプで2位につけた渡部選手は、後半のクロスカントリーで抜きつ抜かれつのデッドヒートを制して飛び出した。しかし、渡部選手の後につけたキルヒアイゼンがタイミングを計ってゴール手前約200メートルでかわして逆転、今季初優勝を飾った。

渡部暁斗選手をはじめ、前半のジャンプでは日本勢がワンツースリーを決めるなど、チームは盛り上がりを見せた。136メートルの大ジャンプを決めてトップに立ったのは、先に行われたノルディックジュニア世界選手権大会に出場、個人戦で日本選手最高の7位に入った永峯寿樹選手(明治大学)だった。渡部選手も134メートルで2位、ジャンプで何度もトップに立ったことがあるスペシャリスト、加藤大平選手(サッポロノルディックスキークラブ)が135メートルと3選手とも大きなジャンプを決めて上位を独占した。
出場した外国人選手の中で最も実績のあるキルヒアイゼンも132.5メートルでラップタイムの0秒42差と射程距離につけた。この時点で渡部選手とキルヒアイゼンの対決は明らかだった。逃げ切れるか、キルヒアイゼンが追い込んで逆転するか、報道関係者もこの一点に注目した。

首位争いを演じるトップ集団の激しい争いに、キルヒアイゼンがヒタヒタと迫り、集団から抜け出した渡部選手の後方につけたキルヒアイゼンとの一騎打ちが、ファンの待つゴールゾーンで展開された、逃げる渡部選手に「アキト、ガンバレー」の声援が飛ぶ。
ゴールまで約200メートルのところでキルヒアイゼンが並び、ジリジリと差をつけはじめた。必死で追う渡部選手だが、その差3メートルで無情にもゴール。タイム差は100分の7秒だった。
しかし、渡部選手はジャンプ、クロスカントリーとも好調を維持しており、11日の第19戦は表彰台の中央を狙える。ワールドカップは残り5戦となったが、現在総合4位。明日優勝すればトータルランク3位が射程距離に入る。明日も熱い声援で渡部選手を後押ししてほしい。
◆第18戦
| Rank | Name | Nat | JP | CC | Behind | 
| 1 | KIRCHEISEN Bjoern | GER | 125.3/4 | 25:17.3/5 | 25:59.3 | 
| 2 | 渡部 暁斗 | JPN | 129.1/2 | 25:33.0/9 | +0.7 | 
| 3 | KOKSLIEN Mikko | NOR | 110.9/17 | 24:51.4/2 | +32.1 | 
| 6 | 永井 秀昭 | JPN | 116.2/11 | 25:23.1/6 | +42.8 | 
| 7 | 渡部 剛弘 | JPN | 123.9/6 | 25:54.4/13 | +43.1 | 
| 8 | 渡部 善斗 | JPN | 110.6/18 | 25:07.3/4 | +49.0 | 
| 12 | 加藤 大平 | JPN | 125.5/3 | 26:23.8/20 | +1:06.5 | 
| 21 | 永峯 寿樹 | JPN | 135.9/1 | 28:35.2/40 | +2:35.9 | 
| 26 | 清水亜久里 | JPN | 103.6/21 | 27:17.6/33 | +3:27.3 | 
| 27 | 曽根原 郷 | JPN | 96.1/28 | 26:49.9/27 | +3:29.6 | 
| 34 | 山本 涼太 | JPN | 82.7/40 | 26:42.8/26 | +4:16.5 | 
| 38 | 中村 優斗 | JPN | 99.4/25 | 28:30.5/39 | +4:57.2 | 
Stanndings (18戦終了時点)
| Rank | Name | Nat | Point | 
| 1 | RYDZEK Johannes | GER | 1390 | 
| 2 | FRENZEL Eric | GER | 1354 | 
| 3 | RIESSLE Fabian | GER | 949 | 
| 4 | 渡部 暁斗 | JPN | 726 | 
| 5 | KIRCHEISEN Bjoern | NOR | 640 | 

 
     
     
     
     
     
     
     
     
     
     
    
 
     
     
    































