連載39 記録に見る日本のスキー競技史
1923年、日本のスキー競技ははじまった
1988年（昭和63年）
第66回全日本スキー選手権大会
アルペン：長野県山ノ内町 志賀高原東館山（スピード系）/青森県大鰐町大鰐温泉スキー場 （技術系）
ノルディック：青森県大鰐町滝ノ沢シャンツェ/あじゃら運動公園CCコース
■アルペン
| 種目 | １位 | ２位 | ３位 |
|---|---|---|---|
| 滑降 男子第１戦 |
熊谷 克仁（丸紅ｽﾎﾟｰﾂ） 1:31.73 |
Z.Willibald(AUT) 1:31.86 |
H.Rudolf(AUT) 1:31.92 |
| 滑降 男子第２戦 |
H・RUDOLF(AUT) 1:30.52 |
Z.Willibald(AUT) 1:31.19 |
熊谷 克仁（丸紅ｽﾎﾟｰﾂ） 1:31.31 |
| 滑降 女子第１戦 |
川端 絵美（サロモン） 1:39.12 |
山本さち子（長野中央高） 1:42.18 |
北嶋真智恵（東洋実業） 1:43.29 |
| 滑降 女子第２戦 |
川端 絵美（サロモン） 1:39.31 |
山本さち子（長野中央高） 1:41.20 |
北嶋真智恵（東洋実業） 1:42.82 |
| 男子大回転 | 押切 敬司（日体大） 1:09.59/1:14.05 2:23.64 |
熊谷 克仁（丸紅ｽﾎﾟｰﾂ） 1:10.41/1:13.79 2:24.20 |
伊藤 敦（兼松ｽﾎﾟｰﾂ） 1:03.22/1:02.43 2:05.65 |
| 女子大回転 | 川端 絵美（サロモン） 1:00.34/1:00.39 2:00.73 |
山本さち子（長野中央高） 1:01.58/1:01.65 2:03.23 |
吉田美輝子（札幌第一高） 1:01.29/1:06.49 2:07.78 |
| 男子回転 | 石岡 千秋（日本楽器） 56.83/54.59 1:51.42 |
粟野 利信（三井物産） 56.66/54.84 1:51.50 |
木村 公宣（東奥義塾高） 56.91/54.95 1:51.86 |
| 女子回転 | 川端 絵美（サロモン） 57.33/51.78 1:49.11 |
岡崎 若華（日大山形高） 57.52/52.76 1:50.28 |
大関 千秋（ミズノSC） 57.66/52.74 1:50.40 |
| スーパーG 男子第１戦 |
Z.Willibald(AUT) 1:49.45 |
熊谷 克仁（丸紅ｽﾎﾟｰﾂ） 1:49.69 |
H.Rudolf(AUT) 1:50.20 |
| スーパーG 男子第２戦 |
H.Rudolf(AUT) 1:52.50 |
E.Andreas(AUT) 1:54.01 |
Z.Willibald(AUT) 1:54.04 |
| スーパーG 女子第１戦 |
川端 絵美（サロモン） 1:36.37 |
吉田美輝子（札幌第一高） 1:38.94 |
岡崎 若華（日大山形高） 1:39.59 |
| スーパーG 女子第２戦 |
川端 絵美（サロモン） 1:38.29 |
山本さち子（長野中央高） 1:39.29 |
吉田美輝子（札幌第一高） 1:40.30 |
いよいよ日本が生んだ、女子最強の川端絵美が本格的に全日本デビュー。それも、なんと滑降２戦、スーパーG２戦、回転、大回転の６種目６勝のとんでもない記録を樹立してしまった。川端を知る方は、ダウンヒラーのイメージが強いと思うが、技術系でも非凡な才能を発揮、大回転で２位に約３秒、回転で約１秒の差をつけている。後にも先にも全日本スキー選手権大会で６種目全勝を果たしたのは、この川端しかいない。
FISレースになったことでオーストリアから選手が出場、とくにスピード系では圧倒的な強さを発揮した。
■ノルディックコンバインド
| 順位 | 選手名 | 所属 | 飛躍点 | 距離点 | 得点 |
|---|---|---|---|---|---|
| １ | 丸山 寿明 | リクルート | 219.0(1) | 213.94(4) | 432.9 |
| ２ | 阿部 雅司 | 東京美装 | 209.0(2) | 220.00(1) | 429.0 |
| ３ | 宮崎 秀基 | 東洋実業 | 193.6(3) | 218.88(2) | 412.5 |
| ■少年 | |||||
| １ | 荻原 健司 | 長野原高 | 164.8(8) | 215.43(3) | 380.2 |
| ２ | 河野 孝典 | 早稲田大学 | 166.5(7) | 194.64(12) | 361.1 |
| ３ | 荻原 次晴 | 長野原高 | 154.6(16) | 202.11(10) | 356.7 |
後にオリンピック、世界選手権大会で金メダルを獲得したメンバー３選手が少年組で激突、クロスカントリーで大きな差をつけた荻原健司が逆転優勝を果たした。ちなみに、ジャンプの１位はシニアで優勝した丸山寿明、クロスカントリーの１位は同じシニアの阿部雅司だった。
■クロスカントリー
| リレー | 15km | 30km | 50km | |
|---|---|---|---|---|
| ■男子 | ||||
| １ | 冬戦教A 1:45:08.9 |
江川 淳 (近大) 42:50.3 |
結城 谷行 (JR北海道) 1:31:56.9 |
佐々木一成 (北野建設) 2:11:03.4 |
| ２ | 日本大学 1:46:37.7 |
田中 好彦 (JR北海道) 43:01.3 |
中沢 祐政 (北日本ﾚｰ)1:32:07.1 |
結城 谷行 (東京美装)2:12:44.6 |
| ３ | 東京美装 1:47:35.1 |
結城 谷行 （東京美装）43:03.1 |
江川 淳 (近大)1:32:29.6 |
山崎 正晴 (日大)2:12:44.7 |
| ■女子 | (5km) | (10km) | (20km) | |
| １ | リクルート 46:14.6 |
青木富美子 （日大） 14:45.1 |
太田 美和 （日大） 35:07.9 |
土谷美保子 (リクルート) 1:03:27.6 |
| ２ | 日本大学 46:22.1 |
佐々木和子 （北野建設）14:50.4 |
青木富美子 （日大）35:24.5 |
星川 直美 (北村山高)1:03:47.3 |
| ３ | 新井高校 46:42.6 |
太田 美和 （日大） 14:53.6 |
竹田 寿美 （日大） 35:42.4 |
佐々木和子 (北野建設)1:04:01.3 |
| ■少年 | (20km) | (30km) | ||
| １ | 山崎 正晴 （日大） 43:15.7 |
竹節 知夫 (冬戦教) 1:35:10.1 |
||
| ２ | 長浜 一年 （野辺地高）44:58.4 |
山崎 正晴 (日大)1:36:13.4 |
||
| ３ | 清水 博樹 （中野実業高）45:19.0 |
江川 淳 (冬戦教) 1:37:46.9 |
女子は強い日大を中心に社会人の北野建設、リクルートの戦いとなったが、その中で高校生の星川直美が20km２位に食い込み、日大の一角を崩した。
■ジャンプ
| 順位 | 90m | 順位 | 70m |
|---|---|---|---|
| １ | 清水 貞雄（デサント） 106.0m/114.5m 209.7 |
１ | 東 和広 （日本空調サービス） 88.5m/77.0m 192.8 |
| ２ | 西方 千春（雪印乳業） 107.0m/101.0m 186.7 |
２ | 秋元 正博（地崎工業） 75.5m/85.0m 182.8 |
| ３ | 伊藤 直人（東海大四高） 97.5m/99.0m 163.6 |
３ | 二階堂 学（東洋実業） 87.5m/73.5m 180.1 |
■少年
| 順位 | 90m | 順位 | 70m |
|---|---|---|---|
| １ | 木戸 幹雄（東海大四高） 87.0m/85.0m 115.8 |
１ | 池上 靖二（東海大四高） 77.5m/71.0m 151.6 |
| ２ | 金田 光浩（東海大四高） 88.0m/81.0m 104.6 |
２ | 木戸 幹雄（東海大四高） 72.0m/72.0m 142.9 |
| ３ | 千葉 勝利（東海大四高） 77.0m/82.0m 92.1 |
３ | 東輝 （駒大岩見沢高） 72.5m/72.5m 142.5 |
第8回全日本フリースタイル選手権大会
会場 福島県猪苗代町 リステルスキーファンタジア
| 種目 | 男子 | 得点 | 女子 | 得点 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| バレエ | 1 | 木村 昌道（ｲﾏｼﾞﾈｰｼｮﾝ） | 19.9 | 1 | 三縁 千春（ｼﾃｨｰ） | 20.3 |
| 2 | 松本 和俊（ﾌﾘｰ） | 19.7 | 2 | 上村 祐代（港区） | 18.5 | |
| 3 | 丹野 正義（ﾘｽﾃﾙ） | 19.6 | 3 | 福山 博子（ｼﾃｨｰ） | 18.2 | |
| モーグル | 1 | 芳沢 秀雄（木島平体協） | 18.39 | 1 | 内川 由美（白馬体協） | 15.75 |
| 2 | 喜田 一彦（ｱﾏﾁｭｱ） | 17.36 | 2 | カースティ（AUS） | 12.89 | |
| 3 | 蟹沢 正美（白馬体協） | 17.21 | 3 | 坂倉かをり（ﾌﾘｰ） | 10.52 | |
| エアリアル | 1 | 池田 雅計（ｻﾝｼｬｲﾝ） | 123.420 | 1 | カースティ（AUS） | 83.410 |
| 2 | 永井 善浩（ｻﾝｼｬｲﾝ） | 108.630 | 2 | 高坂 珠生（ｲﾏｼﾞﾈｰｼｮﾝ） | 58.410 | |
| 3 | 北湯口 団（ｽﾎﾟｰﾂﾏﾝ） | 93.190 | 3 | 柳 直江 （スカーゼ） | 49.170 | |
| 総合 | 1 | 山本 修 （神戸ｴｺｰ） | 32 | 1 | 福本 望 （ナクリス） | 17 |
| 2 | 永井 善浩（ｻﾝｼｬｲﾝ） | 37 | 2 | 高坂 珠生（ｲﾏｼﾞﾈｰｼｮﾝ） | 20 | |
| 3 | 宮下 裕志（ナクリス） | 39 | 3 | 柳 直江 （スカーゼ） | 25 | |
前年、同スキー場で開催する予定だったが雪不足のため急遽、斑尾高原スキー場に場所を移して開催されたためリステルスキーファンタジアでは初開催となった。この大会から、今年３月、世界選手権大会が同スキー場で開催されるまで、モーグルをはじめフリースタイルスキーの普及に大きく貢献している。
モーグルコース・プロフィール
幅 ：16m
全長：210m
斜度：30度
コントロールゲート：11m巾
第15回冬季オリンピック競技大会
開催国：カナダ（CAN）
開催地：カルガリー（Calgary）
■ジャンプ
| 70m級 | 90m級 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 11 | 佐藤 晃 | 80.0m/80.5m 194.0 | 33 | 佐藤 晃 | 100.0m/96.0m 170.2 |
| 25 | 長岡 勝 | 78.5m/80.0m 181.3 | 47 | 田中 信一 | 99.0m/88.5m 147.3 |
| 51 | 田尾 克史 | 75.0m/74.0m 161.6 | 48 | 長岡 勝 | 99.0m/89.0m 146.0 |
| 52 | 田中 信一 | 78.0m/77.0m 95.9 | 52 | 田尾 克史 | 96.0m/85.0m 138.2 |
| 団体 | |||||
| 11 | 田尾・田中・長岡・佐藤 | 468.0 | |||
■ノルディックコンバインド
| 個人戦 | 団体戦 | ||||
|---|---|---|---|---|---|
| 31 | 阿部 雅司 | 44:31.1 | 9 | 宮崎・阿部・児玉 | 1:29:26.8 |
| 36 | 児玉 和興 | 45:40.2 | |||
| 37 | 宮崎 秀基 | 45:40.8 | |||
■クロスカントリー
| 男子15km | 男子30km | 男子50km | 男子リレー | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 45 | 佐々木一成 46:12.6 |
20 | 佐々木一成 1:29:59.2 |
32 | 佐々木一成 2:13:09.6 |
14 | 江川 淳 |
| 52 | 結城 谷行 47:08.4 |
31 | 江川 淳 1:32:35.4 |
39 | 結城 谷行 2:16:24.7 |
佐々木一成 | |
| 68 | 山崎 正晴 50:06.8 |
57 | 結城 谷行 1:37:11.9 |
42 | 江川 淳 2:17:52.8 |
結城 谷行 | |
| 77 | 山崎 正晴 1:43:58.2 |
山崎 正晴 | |||||
男子のみの参加。
■アルペン
| 選手名 | DH | SL | GSL | SG | CB | |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 千葉 信哉 | 男子 | 11位 2:03.16 |
14位 1:43.03 |
|||
| 熊谷 克仁 | 男子 | 34位 2:07.17 |
途中棄権 | 途中棄権 | 21位 144.65 |
|
| 岡部 哲也 | 男子 | 12位 1:41.93 |
28位 2:14.49 |
|||
| 石岡 千秋 | 男子 | 途中棄権 | 31位 2:15.40 |
|||
| 川端 絵美 | 女子 | 14位 1:27.85 |
19位 1:49.35 |
途中棄権 | 24位 1:22.24 |
棄権 |
| 山本さち子 | 女子 | 23位 1:30.15 |
途中棄権 | 途中棄権 | 30位 1:24.32 |
20位 1:39.01 |
