2008/12/03

連載20 記録に見る日本のスキー競技史
1923年、日本のスキー競技ははじまった

1969年(昭和44年)
第47回全日本スキー選手権大会

会場 :アルペン 新潟県湯沢町・苗場国際スキー場(滑降)
長野県山ノ内町・志賀高原ジャイアント(回転・大回転)
会場 :ノルディック 北海道小樽市・天狗山シャンツェ/最上町グラウンド

 

■アルペン

滑降 回転 大回転
■男子
佐々木富雄(拓殖銀行)
2:09.82
大杖 正彦(慶大)
1:03.67/1:03.01 2:06.68
大杖 正彦(慶大)
1:23.28
猪股 栄一(ヤマハ)
2:10.58
村上 吉弘(国鉄北海道)
1:03.24/1:05.20 2:08.44
岡田 千景(日大)
1:25.24
児玉 英二(玉川大)
2:11.46
柏木 正義(芝工大)
1:05.46/1:04.83 2:10.29
佐々木富雄(拓殖銀行)
1:25.70

 

■女子
林 民子(風間スキークラブ)
1:40.96
沖津はる江(大東文化大)
56.19/53.78 1:49.07
林 民子(風間スキークラブ)
1:32.53
酒井美代子(日体大)
1:42.90
松本真知子(米子北高)
56.12/56.12 1:52.24
柴田 優子(日体大)
1:35.15
松本真知子(米子北高)
1:44.27
南雲美津代(六日町高校)
58.21/54.89 1:53.10
沖津はる江(大東文化大)
1:37.24

アルペンのこのシーズンは、現在もスキー界、スキービジネス界で活躍している人が多く出場しているので4位以下の主な選手を紹介しておく。
 

男子滑降

4位 池端 芳彰(日大) デサント勤務
5位 白井 孝雄(早大) 新潟県スキー連盟副会長
6位 富井 澄博(日大) 元ジャパンチーム・ヘッドコーチ/五輪出場
10位 河野 政男(日大) 元ジャパンチームヘッドコーチ
11位 柏木 正義(芝工大) 元五輪選手/苗場で苗場スキーアカデミー開校・ペンション及び居酒屋経営
13位 丸山 仁也(西沢スキー) 元アルペン三冠王/FIS TD
15位 鈴木 謙二(芝工大) 技術解説者としてスキー専門誌などに執筆・マテリアルの
アドバイサーとしても活躍
20位 古川 年正(芝工大 ) 現在SAJ競技本部副部長/野沢温泉でペンション・シュネーを経営
24位 中川 照勝(小賀坂スキー) 現在、志賀高原で「中川スキースクール」を開校
25位 河野 博明(下高井農林高) 野沢温泉スキー場を運営する「(株)野沢温泉」の社長であり、スキークロスの健児選手は子息

 

■ノルディックコンバインド

選手名 少年
勝呂 裕司(北照高校)
飛躍点247.1/距離点259.17 506.27
中野 秀樹(北照高校)
飛躍点220.3/距離点207.57 427.87
板垣 宏志(苗場国際スキー場)
飛躍点246.2/距離点209.22 455.42
板倉 清春(羽幌太陽商)
飛躍点198.6/距離点169.83 368.43
荒谷 一夫(早大)
飛躍点212.0/距離点234.16 446.16
小野 正美(長野原高校)
飛躍点170.4/距離点167.14 337.54

このシーズンから「少年組」が復活した。後に1972年の札幌オリンピックに出場、日本選手同種目初の5位入賞を果たした勝呂(かつろ)は、高校生ながら強豪、板垣、荒谷をジャンプ、クロスカントリーとも寄せ付けず完勝した。

 

■クロスカントリー

リレー 15km 30km 50km
■男子
日大
2:15.52
松岡 昭義(東洋木材)
49.10
浅野 義雄(日大)
1:40.35
浅野 義雄(日大)
2:56.52
北方スキー
2:18.22
佐藤常貴雄(日軽金)
49.13
岩谷 俊一(法大)
1:40.53
佐藤常貴雄(日軽金)
3:01.23
明大
2:18.43
岩谷 俊一(法大)
49.41
佐藤常貴雄(日軽金)
1:41.53
松岡 昭義(東洋木材)
3:02.41

 

■女子 (5km) (10km) ■少年(15km)
三馬ゴム
1:05.53
高橋 弘子(大東文化大)
20.09
高橋 弘子(大東文化大)
40.14
宮下 芳人(高田北辰高)
52.56
湯沢北高
1:06.49
加藤富士子(三馬ゴム)
20.34
浅井宇良子(風間スキー)
40.28
高橋 勇(北日本学院)
53.16
大東文化大
1:07.33
浅井宇良子(風間スキー)
21.00
加藤富士子(三馬ゴム)
41.27
氏家 洋一(中京大)
53.21

男子は浅野、佐藤常貴雄、新鋭、岩谷の争い、そして女子も高橋、加藤、浅井3選手による実力者の戦いとなったが、男子は浅野が2冠を制し、女子は高橋が2種目とも優勝を飾った。少年組が実施される。

 

■ジャンプ

90m 60m 60m(少年)
笠谷 幸生(ニッカ)
97m/99.5m 223.9
笠谷 幸生(ニッカ)
68m/67.5m 213.3
斉藤 幸三(芝工大)
59m/60.5m 170.7
沢田 久喜(明大)
93m/91m 203.4
渡部 絹夫(明大)
65.5m/66.5m 192.7
秋元 俊一(東奥義塾高)
58.5m/55m 158.6
田口 民夫(狛江クラブ)
93m/89.5m 194.3
板垣 宏志(苗場国際スキー場)
64m/62m 192.6
中野 秀樹(北照高校)
58.5m/53.5m 157.7

60m、90mとも笠谷が実力の違いを見せつけて完勝した。とくに2種目4本とも、飛距離で他の選手にリードを許さなかったのは、大記録である。

 

1972年のオリンピック開催に向けてジャンプ台の着々と整備される。手前が宮の森、写真中央上が大倉山

1972年のオリンピック開催に向けてジャンプ台の着々と整備される。手前が宮の森、写真中央上が大倉山

滑降コースの恵庭岳。右が男子コース、左が女子コース

滑降コースの恵庭岳。右が男子コース、左が女子コース