連載20 記録に見る日本のスキー競技史
1923年、日本のスキー競技ははじまった
1969年(昭和44年)
第47回全日本スキー選手権大会
会場 | :アルペン 新潟県湯沢町・苗場国際スキー場(滑降) |
長野県山ノ内町・志賀高原ジャイアント(回転・大回転) | |
会場 | :ノルディック 北海道小樽市・天狗山シャンツェ/最上町グラウンド |
■アルペン
順 | 滑降 | 回転 | 大回転 |
---|---|---|---|
■男子 | |||
1 | 佐々木富雄(拓殖銀行) 2:09.82 |
大杖 正彦(慶大) 1:03.67/1:03.01 2:06.68 |
大杖 正彦(慶大) 1:23.28 |
2 | 猪股 栄一(ヤマハ) 2:10.58 |
村上 吉弘(国鉄北海道) 1:03.24/1:05.20 2:08.44 |
岡田 千景(日大) 1:25.24 |
3 | 児玉 英二(玉川大) 2:11.46 |
柏木 正義(芝工大) 1:05.46/1:04.83 2:10.29 |
佐々木富雄(拓殖銀行) 1:25.70 |
■女子 | |||
1 | 林 民子(風間スキークラブ) 1:40.96 |
沖津はる江(大東文化大) 56.19/53.78 1:49.07 |
林 民子(風間スキークラブ) 1:32.53 |
2 | 酒井美代子(日体大) 1:42.90 |
松本真知子(米子北高) 56.12/56.12 1:52.24 |
柴田 優子(日体大) 1:35.15 |
3 | 松本真知子(米子北高) 1:44.27 |
南雲美津代(六日町高校) 58.21/54.89 1:53.10 |
沖津はる江(大東文化大) 1:37.24 |
アルペンのこのシーズンは、現在もスキー界、スキービジネス界で活躍している人が多く出場しているので4位以下の主な選手を紹介しておく。
男子滑降
4位 | 池端 芳彰(日大) | デサント勤務 |
5位 | 白井 孝雄(早大) | 新潟県スキー連盟副会長 |
6位 | 富井 澄博(日大) | 元ジャパンチーム・ヘッドコーチ/五輪出場 |
10位 | 河野 政男(日大) | 元ジャパンチームヘッドコーチ |
11位 | 柏木 正義(芝工大) | 元五輪選手/苗場で苗場スキーアカデミー開校・ペンション及び居酒屋経営 |
13位 | 丸山 仁也(西沢スキー) | 元アルペン三冠王/FIS TD |
15位 | 鈴木 謙二(芝工大) | 技術解説者としてスキー専門誌などに執筆・マテリアルの アドバイサーとしても活躍 |
20位 | 古川 年正(芝工大 ) | 現在SAJ競技本部副部長/野沢温泉でペンション・シュネーを経営 |
24位 | 中川 照勝(小賀坂スキー) | 現在、志賀高原で「中川スキースクール」を開校 |
25位 | 河野 博明(下高井農林高) | 野沢温泉スキー場を運営する「(株)野沢温泉」の社長であり、スキークロスの健児選手は子息 |
■ノルディックコンバインド
選手名 | 少年 | |
---|---|---|
1 | 勝呂 裕司(北照高校) 飛躍点247.1/距離点259.17 506.27 |
中野 秀樹(北照高校) 飛躍点220.3/距離点207.57 427.87 |
2 | 板垣 宏志(苗場国際スキー場) 飛躍点246.2/距離点209.22 455.42 |
板倉 清春(羽幌太陽商) 飛躍点198.6/距離点169.83 368.43 |
3 | 荒谷 一夫(早大) 飛躍点212.0/距離点234.16 446.16 |
小野 正美(長野原高校) 飛躍点170.4/距離点167.14 337.54 |
このシーズンから「少年組」が復活した。後に1972年の札幌オリンピックに出場、日本選手同種目初の5位入賞を果たした勝呂(かつろ)は、高校生ながら強豪、板垣、荒谷をジャンプ、クロスカントリーとも寄せ付けず完勝した。
■クロスカントリー
リレー | 15km | 30km | 50km | |
---|---|---|---|---|
■男子 | ||||
1 | 日大 2:15.52 |
松岡 昭義(東洋木材) 49.10 |
浅野 義雄(日大) 1:40.35 |
浅野 義雄(日大) 2:56.52 |
2 | 北方スキー 2:18.22 |
佐藤常貴雄(日軽金) 49.13 |
岩谷 俊一(法大) 1:40.53 |
佐藤常貴雄(日軽金) 3:01.23 |
3 | 明大 2:18.43 |
岩谷 俊一(法大) 49.41 |
佐藤常貴雄(日軽金) 1:41.53 |
松岡 昭義(東洋木材) 3:02.41 |
■女子 | (5km) | (10km) | ■少年(15km) | |
1 | 三馬ゴム 1:05.53 |
高橋 弘子(大東文化大) 20.09 |
高橋 弘子(大東文化大) 40.14 |
宮下 芳人(高田北辰高) 52.56 |
2 | 湯沢北高 1:06.49 |
加藤富士子(三馬ゴム) 20.34 |
浅井宇良子(風間スキー) 40.28 |
高橋 勇(北日本学院) 53.16 |
3 | 大東文化大 1:07.33 |
浅井宇良子(風間スキー) 21.00 |
加藤富士子(三馬ゴム) 41.27 |
氏家 洋一(中京大) 53.21 |
男子は浅野、佐藤常貴雄、新鋭、岩谷の争い、そして女子も高橋、加藤、浅井3選手による実力者の戦いとなったが、男子は浅野が2冠を制し、女子は高橋が2種目とも優勝を飾った。少年組が実施される。
■ジャンプ
90m | 60m | 60m(少年) | |
---|---|---|---|
1 | 笠谷 幸生(ニッカ) 97m/99.5m 223.9 |
笠谷 幸生(ニッカ) 68m/67.5m 213.3 |
斉藤 幸三(芝工大) 59m/60.5m 170.7 |
2 | 沢田 久喜(明大) 93m/91m 203.4 |
渡部 絹夫(明大) 65.5m/66.5m 192.7 |
秋元 俊一(東奥義塾高) 58.5m/55m 158.6 |
3 | 田口 民夫(狛江クラブ) 93m/89.5m 194.3 |
板垣 宏志(苗場国際スキー場) 64m/62m 192.6 |
中野 秀樹(北照高校) 58.5m/53.5m 157.7 |
60m、90mとも笠谷が実力の違いを見せつけて完勝した。とくに2種目4本とも、飛距離で他の選手にリードを許さなかったのは、大記録である。
1972年のオリンピック開催に向けてジャンプ台の着々と整備される。手前が宮の森、写真中央上が大倉山
滑降コースの恵庭岳。右が男子コース、左が女子コース