競技
2025/10/07【Report 第1次フリースタイル競技(ハーフパイプ/スロープスタイル/ビッグエア)タレント発掘育成事業遠征】
第1次フリースタイル競技(ハーフパイプ/スロープスタイル/ビッグエア)タレント発掘育成事業遠征の概要はこちら
フリースタイルスキー・ハーフパイプ/スロープスタイル/ビッグエア(FSHPSSBA)チームは2025年8月25日〜10月5日の期間にて、第1次FSHPSSBAタレント発掘育成事業遠征をニュージーランドで行いました。
全体集合写真
主なトレーニング場所はワナカにあるカードローナスキー場です。南半球のため、日本の夏季シーズンに充実したスノーパークやハーフパイプがあります。
これらの環境を使用し、今回の遠征ではANC(オーストラリア&ニュージーランドカップ)への参戦とワールドカップに出場する可能性があるメンバー(ニコルズ皇吏)の調整、コンチネンタルカップの表彰台を狙うメンバー(佐藤可崇/武藤健心/東虎太郎)の技術向上、今シーズンよりBチームに加わった山田蒼天、藤井世那ジェームズのスロープスタイルコースへの調整能力の向上を目的として本事業を開催しました。
佐藤コーチによる追い撮影
天候によって満足に練習できる日も少なかったのですが、少ない機会をしっかり活かしながら今季大会で使用する技を確認することができました。各メンバー共にワールドカップ及びコンチネンタルカップでの上位入賞のために、マットジャンプで練習してきたdub1440以上の雪上導入とジブトリックの再現性、及びトリックバラエティの向上を目指して練習を行いました。
日本の選手たちはエアマット施設での練習が効果を発揮しており、男子のジャンプトリックにおいては他国と比較しても引けを取らないレベルに達してきていますが、ジブトリックでの難易度やバラエティの部分で特に北米の選手と大きな差があるのが現状です。
また、コンペティションサイズのスロープ形式のパークが国内にないため、アイテム間の繋ぎやスピードコントロールの経験値が不足しており、これらを補完するために夏季シーズンの南半球でのトレーニングは欠かせない練習となっています。
北澤トレーナーにケアを受ける藤井選手
北澤トレーナーによるコンディショニング指導
遠征最終日にかけて開催されたANCではスロープスタイル競技でニコルズ、佐藤、山田の3選手が予選を通過し決勝へ進出するも、決勝当日の走らない雪によってベストパフォーマンスが出しきれずニコルズ選手の8位が最高位で終わりました。
翌日開催されたビッグエア競技では、大会のスケジュールが予選決勝の2本飛び1本採用のフォーマットへ変わったこともあり、各選手それぞれ際高難度のトリックに挑戦しました。結果はSWダブルバイオ1800ミュートグラブを決めたニコルズ選手が優勝、レギュラーダブルコーク1800リードステイルフィッシュで笠村選手が2位、SWダブルバイオ1440セーフティグラブで佐藤選手が3位、SWダブルコーク1620テールブラントグラブを決めた東選手が4位、レギュラーダブルコーク1620ミュートグラブで藤井選手が5位と、日本勢が上位を独占する形となり、スロープスタイル競技で力を発揮しきれなかった分を挽回するような結果となりました。
ビッグエア競技表彰台
残念ながら上位に入ることはできませんでしたが、山田・武藤の両選手もここ一番で非常に良いパフォーマンスを見せてくれており、大会を通じて成長を感じさせてくれる内容でした。
40日間を超える長期の遠征となりましたが、他国のトップ選手達のレベルの確認も行うこともでき、自分達のチームの強みを改めて再確認するような遠征となりました。
引き続きチームの応援をよろしくお願いいたします。
報告: フリースキーチームコーチ 藤田 斎文