競技

2016/10/03

【REPORT 第2回フリースタイル競技モーグル種目タレント発掘育成事業合宿】

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 9月9日から9月20日の期間に、第2回フリースタイル競技モーグルタレント発掘育成事業合宿が、さのさかウォータージャンプにて行われ6名の選手が参加した。

 本合宿では、前回の合宿で練習したエアの基本技術を、高難度のエアトリックへ発展させることを目標に、練習を行った。選手たちは9月末からスイスでの雪上合宿が控えているため、雪上でエアを行う前の最終調整の意味合いが強い合宿となっている。

 

 今回のエアの技術指導は、小林、附田、上野のモーグルコーチ陣に加え、2002年ソルトレークオリンピック・エアリアル代表の中西拓コーチを迎えて行った。元エアリアル選手にモーグルのエア指導を受けることは、海外の強豪チームではよく見られる光景である。

 練習は合宿前半では基本技術の確認を行った。それは前回の合宿でトランポリンとウォータージャンプを使用して繰り返し練習したものである。そしてその後、徐々に大会で使用する高難度のエアへと練習内容を移行した。トレーニングしたエアは、女子選手は360°、バックフリップ、コーク720°を、男子選手はコーク720°、バックフルツイスト、コーク1080°、バックダブルフルツイストであった。

 合宿前半の基本技術の確認では、前回の合宿に引き続き、基本のバックフリップを徹底して練習した。それは高難度のトリックで正しい踏切タイミングを身につけるためには、何よりも後方回転トリックの基礎のバックフリップで、正しい踏み切りタイミングが身についている必要があるからである。それは先に記したトリックが、360°以外、全て後方回転のトリックであり、前回の合宿で繰り返し行った後方回転のバックフリップとの共通点が多く、またそれが基本となるためである。

 

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 地道な基礎練習を続けた結果、選手個々で差はあるが、チーム全体として踏切のタイミングが良くなり、そのため高さのあるエアが跳べるようになった。さらにはエアが高く跳べるようになったことで、空中での動きもスムーズに出来るようになった。そしてその後、空中の動きがスムーズになったことから、エアでより高得点を獲得するために、ジャッジングのルールに沿って、空中での演技のフォームの改善にも取り組んだ。

 君島、伊藤両トレーナーは、選手の体のケアとフィジカルトレーニングを担当した。エアのトレーニングとフィジカルトレーニングを並行して行うことは、体力的に非常に厳しい。しかしアスリートとしての基礎となるフィジカルを、集中的に強化する段階にある育成選手にとって、技術の向上とともに非常に重要である。しかし今回は2人のトレーナーがいることで、ケアを受けながらトレーニング強度を上げることができたため、充実したトレーニングを行うことができた。

 このようにスタッフにも環境にも恵まれ、選手たちは9月27日に出発するスイス合宿に向け、良い準備をすることが出来た。今後は雪上でのスキートレーニングを行い、オフシーズンに練習してきたエアを雪上で確認する。同時にフィジカルトレーニングも継続して行い、12月からのシーズンに備える予定である。

 

 

報告/モーグルコーチ 附田 雄剛