競技
2014/03/24【REPORT スノーボードW杯SBXラモリーナ大会】
藤森由香が今季4度目4位入賞ランキング4位
今季のワールドカップ最終戦は、スペインのLa Molinaで2014年3月15日に開催された。藤森由香は、今回も表彰台には届かない悔しい結果であったが、今季のワールドカップでは4戦連続で優勝のかかったビッグファイナルへと進出した。体が大きくウェイトの多さやストロークの長さが有効とされるこの競技において、出場選手では最小かつ最軽量の藤森選手のその実力は、世界各国の選手やコーチ達が賞賛していた。
最終戦に相応しいテクニカルなコースで、今回はコース幅が狭く4人ヒートとなった。予選では各選手多くのミスが出ていたが、藤森選手は51秒61、6位で予選をクリアした。4人同時スタートなるクォーターファイナルでは、既にランキング1位が確定し今シーズン3勝を挙げ、ソチではシルバーメダルのDominique MALTAIS(CAN)と同じ第3ヒートに組み込まれた。そのクォーターファイナルで、藤森選手はスタートから飛び出し先頭で第1バンクへ進入した。その後パーフェクトに近いランを見せて、2位のMALTAIS選手に隙を一切与えずにそのまま1位でゴールした。セミファイナルではMALTAIS選手に先行を許したが、コースにおけるポイントを絞り、強い意識と戦術を駆使して2位でゴールしてビッグファイナルへと進んだ。
ビッグファイナルでは、予選の順位順によって選択できるスタートゲートの位置によりLindsey JACOBELLIS(USA)とMALTAIS選手に先行を許し、藤森選手は3位で第1バンクへ進入した。そのまま順位をキープして第3バンクへ。藤森選手はそのバンクのべストラインを滑り、その後のストレートで加速を狙っていたが、イン側からRaffaella BRUTTO(ITA)が強引に進入してきた。BRUTTO選手はバンク後半で曲がりきれずにアウトにふくらんできた事により藤森選手の行き場が無くなった。接触こそしなかったが危険な配置となり次のウェーブセクションでリズムが取れなくなり転倒した。すぐに起き上り完走するが4位でゴールした。3位に入る事ができればシーズンランキングも3位に入れたので非情に惜しい結果となった。
今季については、オリンピックこそ結果は出なかったが、ビッグファイナル進出最多、シーズンランキングも4位と今までの中では最高の結果を残す事ができた。これまでの努力がもたらした結果であり、表彰台の真ん中に立つ日は遠くないと思われる。
報告:SBXチームコーチ 五十嵐幸太
スタートから見たコース
レース前
最終ランキング4位の藤森選手とニコラコーチ
雪のないLa Molina
藤森選手と五十嵐コーチ
第4バンク
藤森選手と山本サービスマン
La Molinaにて
コース(1)
コース(2)
スタート(1)
スタート(2)
スタート(3)