競技

2022/01/31

【REPORT 第3回スノーボード競技(アルペン)タレント発掘育成事業合宿】国内での「仮想:海外遠征」合宿

3回目となったアルペンスノーボード種目のタレント発掘事業国内合宿は、1月22日~25日までの4日間、開催地を北海道東川町に移動しての実施となりました。
 オミクロン株の爆発的な感染拡大の影響もあってか参加者はこれまでよりも大幅に減ってしまったものの、人数が少ないからこそ安全・安心をしっかり確認をしながら非常に内容の濃い企画にできたと感じています。
▲※遠征の概要はこちら

東川町、キャンモアスキー場にて早朝貸切トレーニング
東川町、キャンモアスキー場にて早朝貸切トレーニング

今回の合宿の大きなポイントは「仮想、海外遠征」です。
 スノーボードアルペン種目は大会の多くが海外で行われる為、大会期間以外も長期にわたり海外に滞在し、その中にはアパートメントでの自炊生活という時間も決して少なくはありません。
 そこで今回は、コテージを貸し切ることで、クローズドループという外部との接触がない環境内での生活によるコロナ対策を兼ね備えた「自炊生活」としました。
 また、雪上トレーニングもスキー場営業前の早朝から実施させてもらうことで、一般利用者との接触なく、さらに海外遠征時にある「第一セッショントレーニング(早朝練習)」をイメージできる形となりました。

ナイター照明をつけた薄暗い中での早朝ゲート練習(高橋空果選手)
ナイター照明をつけた薄暗い中での早朝ゲート練習(高橋空果選手)

午前中の早い時間に雪上を終えるので、日中はフィジカルトレーニングやコンディショニングにもしっかりと時間を割り当てて行うことが出来、毎日が充実しました。
フィジカル面においては同種目の大先輩である竹内智香選手が監修したプロフェッショナルな機材が並ぶ町内のジムを利用し、貸切り体育館でものびのびと体を動かすことが出来ました。


フィジカルトレーニングに励む選手たち
フィジカルトレーニングに励む選手たち

そして、遠征生活中、選手にとって必要不可欠なのが食事面での体づくりです。
 今回は旭川大学短期大学部生活学科、食物栄養専攻准教授の東郷先生にご協力いただき、アスリートの体づくりに必要な栄養素を学び、自分達で食材調達ができ、調理ができ、取り入れられる献立を考え、調理実習を兼ねた自炊生活をしました。

学んだ栄養学から、自分達で考えた献立内容で調理(手前:平林選手/奥:高橋選手)
学んだ栄養学から、自分達で考えた献立内容で調理(手前:平林選手/奥:高橋選手)
コロナ感染拡大を受け、リモートでご指導いただきました(平林選手/東郷准教授)
コロナ感染拡大を受け、リモートでご指導いただきました(平林選手/東郷准教授)

今回の参加選手はいずれも高校生ということもあり、調理自体の経験も浅く、さらにこれからの自分の体を作るために必要な栄養素を含んだ食材や、リカバリーのための食べ方など、東郷先生からのレクチャーはどれも重要な情報を得る大切な機会になったと感じます。
 また、それと同時に、いつもたくさんの美味しい食事を用意してくれるご家族へ感謝の気持ちにも繋がった様でした。

非常にわかりやすいオンライン栄養指導に、選手もスタッフもメモ片手に受講
非常にわかりやすいオンライン栄養指導に、選手もスタッフもメモ片手に受講

今回、コロナ感染防止を第一に考え、スタッフ含め全参加者は毎日の体温チェックに加え抗原検査を実施。起床時に体調管理チェックシートをオンラインで提出してから寝室を出て1日の活動をスタートさせるなど、徹底した形で執り行いました。
 感染予防対策に理解し、協力をしてくれた選手・スタッフ、そして最大限のサポートをしてくださった東川町・キャンモアスキー場ならびに家族旅行村、オンライン指導に多大なる時間を割いてくださった東郷先生。最後まで安全に合宿を実施できましたことを心より感謝申し上げます。

仮想海外遠征合宿は、コロナ禍で海外遠征が思う様に企画できない中、海外遠征経験の少ない若い選手たちにとって非常に実りある内容での実施ができました。
 2月はいよいよ北京五輪、そして後半は全日本選手権が控えております。
 選手たちがどの場面においてもそれぞれの思い描くベストを尽くせるよう、スノーボードアルペンチームへのご声援を、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

報告: スノーボード/スノーボードアルペンチーム 国内ヘッドコーチ 戸崎 啓貴

当事業はSAJ感染対策ガイドラインのもとで実施しております。