競技

2023/03/07

【Report 第7次スノーボード(ハーフパイプ)遠征】今シーズンの集大成・世界選手権参戦

第7次スノーボード(ハーフパイプ)遠征の概要はこちら

2月23日より、第7次スノーボード(ハーフパイプ)遠征 としてバクリア二(ジョージア)で初開催となる世界選手権参戦に挑みました。
スノーボード・ハーフパイプの世界選手権代表メンバーは、男子:平野 流佳るか 選手、戸塚 優斗ゆうと 選手、平野 海祝かいしゅう 選手、重野 秀一郎しゅういちろう 選手、女子:小野 光希みつき 選手、冨田 るき 選手の6名。

初めての場所は未知数な要素が多く準備の観点からも非常に難しい部分があります。
移動、滞在環境、食事、ワックス選定など現地・現場対応の部分が多く臨機応変な対応、その環境に合わせる適応力が要される大会遠征となりました。

世界選手権の競技会場

現地の競技環境は素晴らしいハーフパイプであったものの、少しの段差が選手達の調整に影響を与える形となりました。
その中で迎えた予選では男子:戸塚選手が1位、平野流佳選手が2位、女子では小野選手が1位の上位を初め、参戦した全選手が予選通過し決勝へと駒を進めることができました。
迎えた決勝では、3本の試技の内の最初の1本目が決められず試合後者の展開となりました。
3本目では勝ちに行く気迫の滑りで挑みましたが、今一つ点数が伸びず男子においては目標としていた結果を達成することができませんでした。

決勝では技の出し合いが繰り広げられ世界選手権に相応しい非常にレベルの高い試合内容になりました。優勝した韓国のLEE選手は16歳、2位に入ったオーストラリアのGUSELI(グゼリ)選手は17歳とこれからの競合選手になります。
女子においては小野選手が3位に喰い込み、自身初となる世界選手権銅メダルを獲得しました。
チームとしてもできる準備は施し臨めた世界選手権だったと思います。サポートいただいたサービスマンの山本氏、内田トレーナー、森田トレーナーのサポートに感謝いたします。

女子表彰式_日の丸をあげた小野光希選手
山本サービスマンの作業風景
内田トレーナーと森田トレーナーによるケア風景

今シーズンのハーフパイプの国際試合はこれで一区切りとなります。
ワールドカップでは男女においてワールドカップシリーズチャンピオンが誕生する結果を残しました。ジュニアから今季よりワールドカップツアーに参戦した重野選手も表彰台に乗る結果を残し、著しい成長を見せてくれました。最後まで選手全員が満身創痍の中、チーム一丸となりシーズンを駆け抜けました。

Mixゾーンで取材対応するルーキー・重野 秀一郎 選手

今シーズンの歩んできた事はこの先に見る目標達成に向けて全てが必要な過程で、経験であると思っています。
JAPANスノーボード・ハーフパイプチームはまだまだ世界を圧巻していきます。

スノーボード(ハーフパイプ)世界選手権チームスノーボード(ハーフパイプ)世界選手権チーム

チーム、選手は多くのご声援に励まされております。ありがとうございます。
今後ともご支援、応援宜しくお願い致します。

報告: スノーボード/ハーフパイプチーム ヘッドコーチ 治部じぶ 忠重ただしげ

大会技術総評

男女とも非常にレベルの高い決勝となりました。

女子決勝に残った日本人選手2名は、今自分の出来る事を出せたと思います。
F720、CAB720のコンビネーション、F900の完成度が高く他国の選手にも引けを取らない演技構成でした。

銅メダル獲得の 小野 光希 選手

しかしながら他国の上位選手と比べると高さ、スピンのバリエーションが足りていませんでした。
今後、他国の選手に勝つ為には高さ、FS/BS両サイド900の完成度をもっと上げる事、F1080を入れるルーティーン構成を組んで行く事が課題となります。

男子決勝では今まで観てきた大会の中で1番レベルの高い大会となりました。
10人の決勝に残る為にFW1260、BW1260のコンビネーション、もしくはFW1260、FW1440を織り交ぜて高さがあるルーティーン構成を入れないと予選が通れないハイレベルな戦いとなりました。

その中で日本人4名の選手は10人の決勝に残り自分の出来る滑りを最大限出せたと思っています。
FW1260、BW1260のコンビネーション、FW1440、SBスピンをルーティーン構成に入れ、高さも他国の選手に引けを取らず表彰台に誰が乗ってもおかしくない演技構成でしたが、他国の表彰台に乗った3名の選手に関しては、FW1440、CABW1440のコンビネーション、アーリー系のトリックをルーティーン構成に入れていた所が日本人選手より上に行った要因となりました。

男子選手。平野 流佳 選手(左)、重野 秀一郎 選手(中央)、戸塚 優斗 選手(右)

今後の男子の課題としてCABW1440の完成度を上げてルーティーン構成に入れる事、トリプルコーク1440をルーティーン構成に入れて行かなければ世界で勝てないレベルとなってきてるので、安全なトレーニング環境を用意して取り組みを進めていきたいと思います。

報告: スノーボード/ハーフパイプチーム コーチ 村上 大輔だいすけ

Japan Snowboard HP Teamのインスタグラムにおいても活動情報発信しております。
(Instagram_Glyph_Gradient_RGB@japansnowboardhpteam) • Instagram写真と動画

当事業はSAJ感染対策ガイドラインのもとで実施しております。