競技

2015/03/19

【REPORT 2015 FISスノーボードジュニア世界選手権】
SBX代表チーム報告「ハイスピードでの貴重な経験」

 中国ヤブリにて開催されたジュニアワールドチャンピオンシップに男子4選手と参戦してきした。コースの印象はセクションの難易度はそれほど高くないが、参戦した4人の選手にとってはスピードの速さがコースの難易度をあげていて国内ではなかなか体験できないスピード域でのコース攻略となった。

 公開練習当日は強風のなか行われ、コース中に4回あるジャンプセクションでは風の状況と自分のスピードをみながら風でバランスを崩したりしないよう注意して行ったため、タイミングよく風がこなかった選手しか納得のいく滑りができなかった。この状況は他国の選手も同様なので翌日の予選前の公開練習でどれだけコーススピードにあわせられるかが重要になった。

 予選当日は風も穏やかになり、前日とはコース内スピードが大幅に速くなり、ジャンプ後のバンクセクションでバランスを崩す選手や転倒する選手が多く見られた。前日の公開練習とスピードが大幅に違うなか、イメージと実際のスピードをどこまで合わせられるかが勝負の鍵を握ってきた。イメージどおりとまではいかなかったが、高原選手25位、保坂選手31位、小澤選手36位、となった。公開練習で転倒しなかなかイメージの修正が上手くいかなかった手計選手は47位だった。

 決勝ラウンド男子は予選足きりはなく、全員でのヒートとなり16ヒートが組まれ行われた。決勝ラウンドではスタートから1STバンクまでの滑りがかなり重要となってくる。予選の結果よりもそこのこなしが上手な選手が勝ちあがっていく展開となった。保坂選手、小澤選手、手計選手は残念ながら1/16FINALで敗退したが、スタートから1STバンクまでを得意とする高原選手が1/8FINALに進出した。しかしそこで敗退し最終順位は高原選手21位、保坂選手37位、小澤選手40位、手計選手49位という結果だった。

 最後はチームクロス、日本人選手は初体験、今後オリンピック正式種目になる可能性のある競技である。初体験にドキドキしながらも、前日までの個々の課題を少しでもクリアできるように公開練習から集中して行った。

 チームは保坂・高原ペア、小澤・手計ペアで参戦。保坂・高原ペアは順調に1回戦を勝ちあがった。小澤・手計ペアも強豪国相手に食い下がるも惜しくも1回戦敗退となった。保坂・高原ペアも2回戦ではスタートで出遅れるとその焦りからかミスが出てしまい2回戦敗退。結果は保坂・高原ペアが13位、小澤・手計ペアが20位という結果であった。

 この難易度でハイスピードコースを試合という緊張感のなかで4日間滑れたことは参加した選手にとっては今後の貴重な財産となっていくことは間違いない。帯同トレーナーの安岡トレーナーにより体力要素と滑りの関係性について、コンディショニングトレーニングの時間などを使い選手には十分考えさせる事ができた。今回、コースを滑ることができヒートを行えたこともそうだが、体力要素と滑りの関係性を深く考えさせられることが出来たことが一番の収穫であったかもしれない。今後の若きSBX日本チームの成長に期待したい。

報告:SBXコーチ 長嶋勇也

表彰台の前で

ウォーミングアップの様子

コンディショニングトレーニング

夕方のトレーニング