競技

2016/03/12

【REPORT 第5次スノーボード競技(AL)タレント発掘育成事業】
今持てる力を出し切ることを実戦経験の中で学ぶ

 本遠征は、現地滞在14日間でカナダ、アメリカの3会場で6戦開催されるノースアメリカンカップを転戦する中で、実戦を通じて今年度積み重ねてきたものをいかに発揮できるかということを大きなテーマとしました。

 

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遠征メンバー(写真左から)鈴木湧也選手、豊田亜紗選手、勇上華子選手、宮澤拓臣選手

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カナダ・ケベック州Le Relais大会後に参加選手たちと記念撮影

 

 選手たちは事前の調子も良く、自信を持って臨んだのですが、実戦となると自分の実力以上に期待値が大きくなり過ぎて、今シーズンのチームテーマである「心技体を出し切る」ことができないケースがありました。このクラスの大会で、日本人選手の滑走技術レベルが優勝に届かないというものではなく、その実力は備わっていると感じています。しかし、育成選手の実戦経験はまだそれほど多くはありません。そのような中で初めて訪れる地で大会の直前に現地入りし、1〜2日滑って大会を迎え、その後はまた次の大会開催地へ移動するということが繰り返し行われました。つまり、選手たちには不慣れな地で大会前に調整する時間は非常に限られており、そのような状況下で心技体のコンディショニングをおこなって、大会で自分の持てるパフォーマンスを出し切ることが求められています。遠征メンバー全員がこのような経験は初めてのことで、短期間でコンディションを整え大会を迎えることの難しさや、調子が上がらない中でいかにして自分の力を出すことができるのかなど、やること全てが貴重な経験として積み重なって行ったのではないかと思っております。

 

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アメリカ・ホリデーバレー大会PGSで勇上華子選手が2位入賞

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カナダ Le Relais大会PSLで豊田亜紗選手が3位入賞

 

 また、滑走技術をしっかり実戦で発揮できるメンタルやフィジカルという側面においては未だ足りていない部分があることも感じました。これは短期間でコンディションを整え、自分の持てるパフォーマンスを大会で出し切るためには、滑走技術以上にメンタルやフィジカルの強化が重要であると言い換えることができるかと思います。今季これまで心技体それぞれの側面で強化をおこなってきており、選手たちはいい方向で成長を続けています。しかしながらその精度を高めて行かなければ世界で戦える選手になることはできません。選手たちはそのことを本遠征を通じて身を持って体感しており、今回の経験が今後の活動に大いに活かされることが期待されます。

 本遠征もtotoによる事業助成や、ご理解ご協力いただきました関係各位の皆さまに、選手、スタッフ一同感謝申し上げます。また、今後ともご支援の程よろしくお願いいたします。

 

報告/スノーボード・アルペンコーチ 森 治人

 

 

【参戦大会結果】

2/17 @Toronto Ski Club 鈴木湧也 11位、宮澤拓臣 13位、豊田亜紗 8位、勇上華子 16位
2/18 @Toronto Ski Club 鈴木湧也 22位、宮澤拓臣 12位、豊田亜紗 4位、勇上華子 8位
2/22 @Horiday Valley 鈴木湧也 7位、宮澤拓臣 13位、勇上華子 2位
2/23 @Horiday Valley 鈴木湧也 23位、宮澤拓臣 14位、勇上華子 DSQ
2/27 @Le Relais 鈴木湧也 16位、宮澤拓臣 10位、豊田亜紗 3位、勇上華子 9位
2/28 @Le Relais 鈴木湧也 DNF、宮澤拓臣 14位、豊田亜紗 7位、勇上華子 21位