競技
2016/12/28【REPORT 第4次フリースタイル・エアリアル遠征】
ワールドカップ開幕戦は悔しい結果に終わる
平成28年12月13日から12月19日、中国のベイダレイクにて、第4次フリースタイルエアリアル遠征を行い、田原直哉、南隆徳の2名が参加しました。

中国語で表記されたFISフリースタイル・エアリアルワールドカップ 中国・ベイダレイク
ワールドカップ開幕戦の行われるベイダレイクは長春市の東隣の吉林市から、車で1時間ほど南下した場所にあるスキー場です。大会期間中の気温はおおむねマイナス20度程度と非常に寒いのですが、会場のコンディションは安定していました。

ベイダレイクのエアリアル会場
入賞が期待された田原直哉選手はトレーニング初日、順調に会場に適応し、3回転のトレーニングに移行します。そして1本目、追い風の影響が予想よりも大きく、回転オーバーで背中から着地、数秒間意識を失いました。すぐに現地で医師の診察を受け、脳震盪と診断されました。近年、スポーツにおける脳震盪への対応は世界的に厳格になっています。エアリアルチームでもそれは同様です。田原選手は脳震盪直後から軽い頚部痛以外の症状はなく、意識や記憶も問題ない状態でしたが、大事を取ってその後のトレーニング・試合とも不参加としました。帰国後にも改めて国立スポーツ科学センターのクリニックで診察を受け、問題なしとの診断結果を得て、すぐに脳震盪復帰プロトコルに則ったプログラムを開始しました。1週間ほどでこれもクリアの予定で、来年1月からのワールドカップには万全の状態で臨めるよう努めています。

トレーニングを行う他国の選手
南隆徳選手は会場への順応も問題なく、順調に難度を上げ、試合では3回転2回ひねりのLFFを行いました。課題のランディングも徐々に改善していましたが、試合ではスキーが埋まり、もう一歩のところで着地を成功できませんでした。結果は29位と24位となりました。

悔しさの残る表情で雪辱を誓うエアリアルチーム (左から綿貫コーチ、南隆徳選手、田原直哉選手)
開幕戦は悔しい結果となりましたが、これらの経験を次に活かし、1月14日のアメリカ・レイクプラシッドワールドカップへ向けてチーム一丸となって取り組んでいきます。今後も応援をお願いいたします。
報告/エアリアルコーチ 綿貫 雅弘