競技
2017/11/05【REPORT 第2次スノーボード(SBX)遠征
第5次スノーボード競技(SBX)タレント発掘育成事業遠征】
12月のワールドカップに向けて、滑走技術を磨く
10月16日から11月1日までの日程でオーストリア・ヒンタートックススキー場にて、滑走技術のベースアップとクロスコースでのスタート技術の向上を目指す、第2次スノーボード(スノーボードクロス)遠征と第5次スノーボード競技(スノーボードクロス)タレント発掘育成事業遠征を併催して行いました。
練習場所となったヒンタートックススキー場のクロスコースは標高3000mを越える場所にあり、酸素濃度は平地の7割程度。シーズン初めの練習としては基礎体力や心肺機能に強めの負荷を与えながらの滑走技術練習となりました。
桃野慎也選手(ウィンコーポレーション)は、平昌五輪に向けてスタートセクションの動作が大きな課題となっており、8月の南米遠征に続き、今回の遠征でもスタートセクションのタイムを0.1秒縮めるために、滑り込みながら動画でのフィードバックを繰り返し行ないました。12月のワールドカップは1戦1戦、勝つことにこだわって集中して臨みます。
高原宜希選手(中京大学)の取り組みとしては、2月の怪我からの復帰となるため、練習期間前半はスノーボードの楽しさと滑走感覚を焦らず取り戻すことに重点を置き、長い距離のフリーランをメインに、少しずつ滑走量と速度を上げていきました。また、クロスコースのスタートセクション練習では怪我をする前の7割程度まで動きを取り戻すことができました。
手計岳隆選手(日本体育大学)は7月のオーストラリア遠征以来の雪上になり、オーストラリアでの大会で得た技術課題、「スタート時のボードへの乗り込み方」を繰り返し練習しました。理想となる動きのイメージを正しく持ち、一本一本滑るたびにイメージと動きを修正しながら黙々と練習を重ねたことにより、スタート動作は理想とする動きに近づきました。ただ、現時点では全力で滑ると以前のロスの多い動きに戻ることもあり、継続してイメージトレーニングと滑走練習を行い完璧に近い形での体得をめざします。
第5次スノーボード競技(スノーボードクロス)タレント発掘育成事業遠征はtoto(スポーツくじ)の助成金のもと行われています。第2次スノーボード(スノーボードクロス)遠征と合わせ、両遠征ともに多くの皆様のご支援・ご協力をいただいていることに御礼申し上げます。今シーズンもここまで多くの国内合宿と海外遠征を行うことができ、競技者として力を付け、人として成長することができました。この御恩を忘れることなく、ワールドカップやオリンピックの舞台での活躍を選手・スタッフ一同誓います。
桃野選手は9月のワールドカップ開幕戦に出場していますが、いよいよ次回11月の遠征より高原選手、手計選手はワールドカップへの参戦が始まります。2018年2月15日、平昌オリンピックのスノーボードクロス競技当日、一人でも多くの日本人選手が夢の舞台で活躍できるように、JAPAN SNOWBORAD TEAMスノーボードクロスチームの応援をよろしくお願いいたします。
報告/スノーボードクロスコーチ 押田 考史