競技

2017/12/25

【REPORT 第3次スノーボード(ハーフパイプ)遠征】
TEAMの力

 11月21日より1カ月間の日程で第3次遠征を行いました。本遠征において、平昌オリンピックのシーズンも本格的に始まり、代表権獲得に向けた2つのワールドカップ(WC)転戦を行いました。

 

【11月21日〜12月13日/アメリカ・コロラド/WCカッパーマウンテン大会】

 

 当初、11月25日から予定されていたハーフパイプ(HP)トレーニングですが、雪不足によりHP造成が遅れ、結局はなんとかWC公式トレーニング日に間に合わせた形となり、シーズン初めの大事な試合がぶっつけ本番となるイレギュラーな状況で幕が開けました。HPトレーニングができない期間も気持ちを切らさず、来たるべき時への準備を進めました。

 

 

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平野選手のハイエアー

 

 カッパーマウンテン大会は本シーズン初戦であり、同時にアメリカを初めとする各国で代表選考の場となったため、オリンピックを想定した大会となりました。強豪がひしめくなか、男子で片山來夢選手(バートン)が1位、平野歩夢選手(木下グループ)が3位、女子で冨田せな選手(開志国際高校)が3位で予選を通過し、決勝へと駒を進めました。

 

 

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片山選手のスタイリッシュスピン

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村上・青野コーチの選手分析

 

 

 男子決勝においては平野選手が1本目の試技で90.50ポイントを出し暫定1位をキープし、2本目では演技構成の難易度をさらに上げた内容を決め、95.25ポイントを獲得。他の追随を許さず逃げ切り、圧巻の優勝を果たしました。片山選手は3本目の試技をしっかりと決め、4位入賞を果たす結果となりました。女子では冨田選手が1本目から2本目、そして3本目と点数を伸ばし、自己最高となるWC4位入賞を果たしました。予選から決勝へと選手各々で準備したものがしっかりと出せたことと、あらためて課題も見つかったことが今後に繋がる収穫となりました。

 

 

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カッパーマウンテン大会優勝の平野選手

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Team Support @カッパーマウンテン(アメリカ)

 

 

【12月14日〜12月21日/中国/WCシークレットガーデン大会】 

 

 アメリカから中国へと移動しWCの連戦となりました。長時間の移動においてトラブルもあり予定よりも時間がかかってしまいましたが、時間に余裕をもって移動していたため、戸惑うことなく試合に向けての準備を進めることができました。ここシークレットガーデンは、平昌オリンピックの次の2022年冬季オリンピックの会場となる場所です。

 

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冨田選手のハイエアー

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青野コーチの選手サポート

 

 

 本大会には強豪であるアメリカ勢、ヨーロッパ勢の主力選手の参加はなかったものの、日本人選手の中でのオリンピック出場権争いにおいて重要な試合と位置付けして臨みました。まず予選では、男女全員の決勝進出を最低限の目標として臨み、全員の予選通過を達成することができました。通って当たり前というプレッシャーのなかでの演技は、普段のWC大会ではなかなか経験することができないもの。この場面をしっかりと乗り越えた選手たちの成長を感じることができました。

 

 

 

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山本・大井サービスマンの作業風景

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樋口・島崎トレーナーによるケアサポート

 

 

 決勝は天候も回復し、最高の試合日和のなか行われました。男子では日本選手同士の白熱した攻め合いとなり、非常にレベルの高い内容の試合となりました。そのなかでも平野選手が圧巻の演技、安定感を見せ、前回のカッパーマウンテン大会に続いての優勝を果たし、WC 2連勝を成し遂げました。2位に片山選手、3位には僅差で戸塚優斗選手(ヨネックス)、4位に安藤南位登選手(尾瀬スノースポーツクラブ)が入り、日本人選手が表彰台独占を果たしました。女子では冨田選手、今井胡桃選手、大江光選手(ともにバートン)らも攻めた演技で臨み、冨田選手が世界ランキング上位の中国選手に割って入り、自身初のWC表彰台を獲得しました。今井選手、大江選手も演技はしっかり決めましたが表彰台には届かず、今後に向けての課題も浮き彫りとなりました。

 

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シークレットガーデン大会、男子表彰台独占

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シークレットガーデン大会、女子2位の冨田選手

 

 

 今回の2大会においては試合結果はもとより、試合までの流れ、準備、試合における戦略など、今後に向けての課題と収穫を大きく得ることができた試合参戦となりました。

 平昌オリンピックまで残り約50日。年明けの後半戦に向けても、平昌オリンピックの舞台に最高の状態で臨むための流れ、準備をしていきたいと思います。スノーボード HP チームでは『TEAMの力』が選手達のパフォーマンス発揮を後押しできるよう、一丸となって準備していきます。

 

報告者:スノーボードハーフパイプコーチ 治部忠重

 

 

 

 

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Team Support @シークレットガーデン(中国)