競技

2018/03/20

【REPORT 第3次フリースタイル競技モーグル種目
タレント発掘育成事業遠征】
シーズンの集大成、国際大会での躍動を目指して

カルガリー集合1

 

 

 2018年2月16日から3月6日まで、第3次フリースタイル競技モーグル種目タレント発掘育成事業遠征が開催され、選手5名がカナダとアメリカで開催されたノースアメリカンカップ(NorAm)に参加しました。

 今回の遠征の目的は、本年度の事業を通じて学んだ全てのことを統合し、心技体智を総動員して、試合で各自が最高のパフォーマンスを発揮することでした。

 

 

スキー場でのアップ

ラダーを用いた試合前のウォームアップ

新井指導

新井コーチによる基礎的なスキー技術を磨くトレーニングも行いました

 

 

 時差のある海外での試合であること、それが2週間のうちに4試合続くこと、飛行機での移動があることなど、特にコンディショニングに関して多くのストレスがかかることが予想されていました。そのような状況を選手は食事や水分補給、睡眠の方法、日本出発時の機内での過ごし方に始まり、到着してからの過ごし方など、それぞれがコンディションを最適にすべく、調整していきました。

 選手は新井コーチのスキートレーニング、田畑トレーナーのフィジカルトレーニング、そして越野トレーナーのケアと、それぞれのサポートを受けながら調子を上げていきました。

 

 

田畑指導

田畑トレーナーによる試合期のフィジカルトレーニングの指導

 

 

越野ケア

セルフケアできない部分は、越野トレーナーの力を借りてケアします

 

 

 初戦のカナダ・カルガリー大会、コースがアイスバーンで29度の急斜面という特徴があります。特にコース中盤に急激な斜面変化があり、そこの攻略がコースを制するための重要点でした。結果は、初日のモーグル種目で村田優太郎選手(北翔大学)が得意の高難度のエアと攻撃的なターンという自身の持ち味を十二分に発揮して2位となり、初めて海外で表彰台に立ちました。女子の梶原有希選手(TEAM BANKEI)も果敢に攻める滑りで4位。他の選手もそれぞれ自分の限界を押し上げるチャレンジができ、次へ続くものとなりました。

 

 

村田2位表彰

カルガリー大会モーグル種目で2位になった村田選手

 

 

 続くアメリカ・パークシティ大会は、コースの平均斜度が24度と緩いものの、標高は2000メートルの高地。コース長も250メートルと長く、体力的に負荷のかかるコースでした。初日のモーグル種目は、小山貴史選手(酪農学園大学)が予選を通過しました。翌日のデュアルモーグル種目でも小山選手は2位となり、海外で初めてメダルを獲得しました。1位の選手との差はターンでの2回ほどの小さなミスとスピードであったと考えられ、それは本当にわずかな差でした。しかし、このわずかな差を埋めることの大切さと、同時に難しさを実感しました。

 

 

小山2位表彰

パークシティ大会デュアルモーグル種目で2位になった小山選手

 

 

 本遠征を通して、選手は同年代で同レベルの他国の選手と肩を並べて戦うことで、自分の強みと弱みがより明らかになりました。他国の良いライバルを得たこと、そしてさらに真剣にスキーに向き合い、世界で戦うために何をしたらよいかを深く考える機会となりました。チームにとっては今季最後の遠征でしたが、夏の合宿で選手が話し合い決めたチームのスローガン「日本代表としての自覚や人間性を高め、感謝の気持ちを忘れず、強い意志を持ち、一人一人が限界を超えられるようにチーム全体で支え合う」を、体現した遠征になりました。

 

 

ジム2

スキートレーニングの後は、ジムにてトレーニング

調理

自炊ではチームで協力して作ることと食事バランスの理解が定着しました

 

 

 フリースタイル競技モーグル種目タレント発掘育成事業は、スポーツ振興くじの助成を受けて実施されます。7月の第1回合宿を皮切りに3月まで、国内合宿5回、海外遠征が3回、実施されています。本事業は「Learn to compete」という 「国際競技会で競うことを学ぶ年代」に必要な心・技・体・智を獲得すること、そしてアスリートとして、ひとりの人として豊かな人間性を獲得することを目指して実施されています。

 

 

【大会結果】

●ノースアメリカンカップ/カナダ・カルガリー大会

2月24日 <モーグル種目>

女子

順位 選手 所属 得点
4 梶原 有希 TEAM BANKEI 71.86
  宮本 珠里 チームリステル DNF

男子

順位 選手 所属 得点
2 村田 優太郎 北翔大学 81.89
15 西沢 岳人 チームリステル 68.16
26 小山 貴史 酪農学園大学 66.12

 

2月25日 <デュアルモーグル種目>

女子

順位 選手 所属
12 梶原 有希 TEAM BANKEI
32 宮本 珠里 チームリステル

男子

順位 選手 所属
6 村田 優太郎 北翔大学
15 小山 貴史 酪農学園大学
17 西沢 岳人 チームリステル

 

パークシティ集合2

 

 

●ノースアメリカンカップ/アメリカ・パークシティ大会

3月3日 <モーグル種目>

女子

順位 選手 所属 得点
20 梶原 有希 TEAM BANKEI 69.28
37 宮本 珠里 チームリステル 55.92

男子

順位 選手 所属 得点
8 小山 貴史 酪農学園大学 81.76
21 村田 優太郎 北翔大学 75.12
25 西沢 岳人 チームリステル 74.16

 

3月4日 <デュアルモーグル種目>

女子

順位 選手 所属
11 梶原 有希 TEAM BANKEI
32 宮本 珠里 チームリステル

男子

順位 選手 所属
2 小山 貴史 酪農学園大学
9 村田 優太郎 北翔大学
17 西沢 岳人 チームリステル

 

 

【追記】

遠征先のパークシティから、SAJ事務局に絵葉書が届きました。選手の皆さん、ありがとうございます!

 

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