競技

2018/04/09

【シーズン報告/フリースタイル】
原大智が銅メダルを獲得。戦力充実の男子モーグル

 2017/2018シーズンのFISワールドカップのサーキットもすべて終了。今シーズンのSNOW JAPANの活躍を振り返ります。

 

 

原大智/Daichi Hara (JPN),  FEBRUARY 9, 2018 - Freestyle Skiing : Men's Moguls Qualification at Phoenix Snow Park during the PyeongChang 2018 Olympic Winter Games in Pyeongchang, South Korea.  (Photo by MATSUO.K/AFLO SPORT)

原大智選手(日本大学/写真:松尾/アフロスポーツ)

 

 

◆モーグル Mogul

 フリースタイルでは男子モーグルチームの充実が、今季最大のトピックスでした。昨季の世界選手権チャンピオン、堀島行真選手(中京大学)がFISワールドカップで3勝を挙げる活躍を見せ、個人総合3位に躍進。堀島選手は平昌オリンピックでは11位に終わりましたが、そのぶんを原大智選手(日本大学)がカバーし、みごと銅メダルを獲得。ともに1997年生まれの21歳。西伸幸選手(マンマーノフーズ)と遠藤尚選手(忍建設スキー部)のふたりが選手生活に終わりを告げた今、この若いふたりがこれからのモーグルチームを牽引してくれることを期待したいところです。

 

 

Japan's Ikuma Horishima competes in the men's World Cup freestyle moguls at Deer Valley resort, Thursday, Jan. 11, 2018, in Park City, Utah. (AP Photo/Rick Bowmer)

堀島行真選手(中京大学/写真:AP/アフロ)

 

 一方、女子モーグルは村田愛里咲選手(行学学園)が平昌オリンピック出場を果たしたものの、その他の選手は出場を叶えることができませんでした。しかし、冨高日向子選手(白馬村SC)がワールドカップたざわ湖大会のデュアルモーグルで4位入賞を果たすなど、男子と同様、こちらも新戦力の台頭が見られました。

 

●FISモーグル・ワールドカップ男子個人総合

順位 氏名 国名・所属 ポイント
1 Mikael KINGSBURY CAN 940
2 Dmitriy REIKHERD KAZ 585
3 堀島 行真 中京大学 441
4 遠藤 尚 (株)忍建設スキー部 342
16 西 伸幸 マンマーノフーズ 150
20 四方 元幾 愛知工業大学 124
21 原 大智 日本大学 121
26 藤木 豪心 立命館大学 85
63 渡辺 大晴 龍谷大学 1

 

●FISモーグル・ワールドカップ女子個人総合

順位 氏名 国名・所属 ポイント
1 Perrine LAFFONT FRA 607
2 Jaelin KAUF USA 561
3 Britteny COX AUS 467
20 伊藤 みき 北野建設スキークラブ 121
21 伊藤 さつき 豊田鉄工株式会社 109
22 住吉 輝紗良 倶知安高校 98
27 星野 純子 チームリステル 74
32 村田 愛里咲 行学学園 51

 

 

 

◆ハーフパイプ Halfpipe

 ハーフパイプではソチ・オリンピック銅メダリストの小野塚彩那選手(石打丸山SC)が、2大会連続のメダル獲得をねらいました。結果的にメダルには手が届きませんでしたが、世界のトップレベルと対等に渡り合って5位入賞。エースとしての貫禄や存在感をしっかりと示してくれました。また、FISワールドカップでは渡部由梨恵選手(白馬村SC)が2位を記録するなど、今後に期待がかかる成績を残してくれています。

 

 

小野塚彩那/Ayana Onozuka (JPN),  FEBRUARY 20, 2018 - Freestyle Skiing :  Women's Ski Halfpipe Final  at Phoenix Snow Park  during the PyeongChang 2018 Olympic Winter Games in Pyeongchang, South Korea.  (Photo by YUTAKA/AFLO SPORT)

小野塚彩那選手(石打丸山SC/写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 

 

●FISハーフパイプ・ワールドカップ女子個人総合

順位 氏名 国名・所属 ポイント
1 Cassie SHARPE CAN 329
2 Brita SIGOURNEY USA 306
3 Kexin ZHANG CHN 264
9 鈴木 沙織 城北信用金庫 181
11 渡部 由梨恵 白馬村スキークラブ 168
15 小野塚 彩那 石打丸山スキークラブ 93

 

●FISハーフパイプ・ワールドカップ男子個人総合

順位 氏名 国名・所属 ポイント
1 Alex FERREIRA USA 362
2 David WISE USA 279
3 Noah BOWMAN CAN 230
26 米谷 優 アークコミュニケーションズスキーチーム 60
34 和田 博雄 nanoCLUB 46
37 高橋 佳汰 尾瀬スノースポーツクラブ 32

 

 

 

◆スキークロス Skicross

 スキークロスでは昨季の世界選手権で8位入賞を記録している梅原玲奈選手(デンソーセールスSC)が平昌オリンピック出場を果たしました。この種目ではバンクーバー・オリンピック以来、2大会ぶりの日本人選手の出場となりました。梅原選手は22位と健闘を見せてくれましたが、ますます競技としての先鋭化が進むこの種目において、日本と世界との差が広がっていることも浮き彫りになった結果でもあります。よりチームとしての基盤整備を進めていく必要があると言えるでしょう。

 

●FISスキークロス・ワールドカップ女子個人総合

順位 氏名 国名・所属 ポイント
1 Sandra NAESLUND SWE 870
2 Fanny SMITH SUI 539
3 Brittany PHELAN CAN 489
19 梅原 玲奈 デンソーセールスSC 119

※男子はポイント獲得なし

 

 

 

◆エアリアル Aerial

 エアリアルではベテランの田原直哉選手(ミルキーウェイ)が奮闘しました。オリンピック直前のワールドカップで、自身3度目の表彰台となる3位入賞を記録。平昌オリンピック本番にも期待が寄せられましたが、残念ながらメダルには手が届かず。それでも、今季は田原選手にとって、37歳になりながらもまだまだ世界の第一線で戦えることを証明したシーズンとなりました。

 

 

Naoya Tabara of Japan competes during the men's aerials World Cup freestyle skiing event in Moscow, Russia, on Saturday, Jan 6, 2018. (AP Photo/Ivan Sekretarev)

田原直哉選手(ミルキーウェイ/写真:AP/アフロ)

 

●FISエアリアル・ワールドカップ男子個人総合

順位 氏名 国名・所属 ポイント
1 Maxim BUROV RUS 355
2 Zongyang JIA CHN 329
3 Anton KUSHNIR BLR 320
12 田原 直哉 ミルキーウェイ 132
34 南 隆徳 BIFUKA AIR FORCE 28

 

●FISエアリアル・ワールドカップ女子個人総合

順位 氏名 国名・所属 ポイント
1 Mengtao XU CHN 405
2 Hanna HUSKOVA BLR 361
3 Kristina SPIRIDONOVA RUS 237
23 碓氷 衣織 白馬高校 57

 

 

 

◆スロープスタイル/ビッグエア Slopestyle/Big Air

 オリンピック種目に採用されて2大会目のスロープスタイルでは、山本泰成選手(尾瀬スノースポーツクラブ)がこの種目では男子で初めての出場を果たしました。33位と本領発揮とはいきませんでしたが、強烈なインパクトを残すことには成功しています。4年後の次大会が楽しみな選手のひとりです。

 

●FISスロープスタイル・ワールドカップ男子個人総合

順位 氏名 国名・所属 ポイント
1 Andri RAGETTLI SUI 420
2 Ferdinand DAHL NOR 277
3 Oscar WESTER SWE 272
33 山本 泰成 尾瀬スノースポーツクラブ 45

 

●FISスロープスタイル・ワールドカップ女子個人総合

順位 氏名 国名・所属 ポイント
1 Jennie-Lee BURMANSSON SWE 449
2 Johanne KILLI NOR 270
3 Caroline CLAIRE USA 245
32 桐山 菜々穂 ヒマラヤSNOWCLUB 41
42 古賀 結那 尾瀬スノースポーツクラブ 10