競技
2018/04/09【シーズン報告/スノーボード】
実力者と新世代の融合。過去最強の布陣で臨んだオリンピック
2017/2018シーズンのFISワールドカップのサーキットもすべて終了。今シーズンのSNOW JAPANの活躍を振り返ります。
◆ハーフパイプ Halfpipe
ハーフパイプ男子チームは前回ソチ・オリンピックでメダルを獲得した平野歩夢選手(木下グループ)と平岡卓選手(バートン)のふたりが健在であるのに加え、片山來夢選手(バートン)と戸塚優斗選手(ヨネックス)が著しい成長を果たして平昌オリンピック代表の座を手にしました。今季のFISワールドカップでは戸塚選手が総合優勝、平野選手が2位、片山選手が3位、平岡選手が5位と上位を日本勢が独占。過去最強と言っても過言ではないほどの布陣で平昌オリンピックを迎えました。また、女子も昨季の世界選手権で銀メダルを獲得した松本遥奈選手(クルーズ)を筆頭に、メダル獲得を射程にとらえてビッグイベントに乗り込みました。
結果はご存知のとおり、平野選手がショーン・ホワイト選手(アメリカ)との名勝負の末に銀メダルを獲得。片山選手が7位、松本選手が6位、冨田せな選手(開志国際高校)が8位と入賞し、あらためてハーフパイプチームの層の厚さを証明したシーズンだったと言えるでしょう。
●FISスノーボード・ハーフパイプ ワールドカップ男子個人総合順位
順位 | 氏名 | 国名・所属 | ポイント |
1 | 戸塚 優斗 | ヨネックス | 3000.00 |
2 | 平野 歩夢 | 木下グループ | 2800.00 |
3 | 片山 來夢 | バートン | 1940.00 |
5 | 平岡 卓 | バートン | 1490.00 |
7 | 安藤 南位登 | 尾瀬スノースポーツクラブ | 1430.00 |
●FISスノーボード・ハーフパイプ ワールドカップ女子個人総合順位
順位 | 氏名 | 国名・所属 | ポイント |
1 | Chloe KIM | USA | 2800.00 |
2 | Jiayu LIU | CHN | 2640.00 |
3 | Xuetong CAI | CHN | 2040.00 |
7 | 冨田 せな | 開志国際高校 | 1820.00 |
8 | 大江 光 | バートン | 1610.00 |
11 | 今井 胡桃 | バートン | 1240.00 |
17 | 松本 遥奈 | クルーズ | 640.00 |
◆スロープスタイル/ビッグエア Slopestyle/Big Air
前回大会からオリンピック種目となったスロープスタイル、今大会から採用されたビッグエア、この両種目でも日本チームはメダリスト候補をそろえてオリンピックシーズンに臨みました。
女子では世界選手権優勝の実績を持つ鬼塚雅選手(星野リゾート)に加え、今季急成長を遂げた岩渕麗楽選手(キララクエストスノーボードクラブ)、スノーボードクロスで豊富なオリンピック経験を持つ藤森由香選手(チームアルビレックス新潟)らが代表の座を争い、男子では昨季のジュニア世界選手権チャンピオンの大久保勇利選手(ムラサキスポーツ北海道)、國武大晃選手(STANCER)がワールドカップで上位を記録して代表に滑り込んできました。
結果的にオリンピックではメダル獲得はなりませんでしたが、岩渕選手のビッグエア4位を筆頭に、入賞者を多数輩出。次回のオリンピックがもっとも楽しみな種目と言えるでしょう。また、鬼塚選手はワールドカップでスロープスタイルとビッグエアの両種目で個人総合2位に、岩渕選手もスロープスタイルで2位タイ、大久保選手もビッグエアで2位となりました。
●FISスノーボード・スロープスタイル ワールドカップ男子個人総合順位
順位 | 氏名 | 国名・所属 | ポイント |
1 | Chris CORNING | USA | 1500.00 |
2 | Redmond GERARD | USA | 1450.00 |
3 | Marcus KLEVELAND | NOR | 1000.00 |
4 | 國武 大晃 | STNCER | 920.00 |
18 | 大久保 勇利 | ムラサキスポーツ北海道 | 417.60 |
96 | 宮澤 悠太朗 | バートン | 16.10 |
●FISスノーボード・スロープスタイル ワールドカップ女子個人総合順位
順位 | 氏名 | 国名・所属 | ポイント |
1 | Sofya FEDOROVA | RUS | 1720.00 |
2 | 岩渕 麗楽 | キララクエストスノーボードクラブ | 1300.00 |
2 | 鬼塚 雅 | 星野リゾート | 1300.00 |
14 | 広野 あさみ | TJR | 450.00 |
●FISスノーボード・ビッグエア ワールドカップ男子個人総合順位
順位 | 氏名 | 国名・所属 | ポイント |
1 | Chris CORNING | USA | 1800.00 |
2 | 大久保 勇利 | ムラサキスポーツ北海道 | 1500.00 |
3 | Jonas BOESIGER | SUI | 1464.00 |
7 | 國武 大晃 | STNCER | 1055.80 |
●FISスノーボード・ビッグエア ワールドカップ女子個人総合順位
順位 | 氏名 | 国名・所属 | ポイント |
1 | Anna GASSER | AUT | 2000.00 |
2 | 鬼塚 雅 | 星野リゾート | 1960.00 |
3 | Julia MARINO | USA | 1940.00 |
9 | 岩渕 麗楽 | キララクエストスノーボードクラブ | 1200.00 |
10 | 藤森 由香 | チームアルビレックス新潟 | 1190.00 |
42 | 広野 あさみ | TJR | 120.00 |
◆スノーボードクロス Snowboardcross
スノーボードクロスは残念ながらオリンピック出場はなりませんでした。男子の桃野慎也選手(ウィンコーポレーション)、高原宜希選手(中京大学)がシーズンをとおしてワールドカップを転戦しましたが、なかなか上位入賞をつかむことができずにシーズンを終えました。世界に追いつくためには何が必要か、来季に向けての大きな課題となっています。
●FISスノーボード・スノーボードクロス ワールドカップ男子個人総合順位
順位 | 氏名 | 国名・所属 | ポイント |
1 | Pierre VAULTIER | FRA | 7460.00 |
2 | Alessandro HAEMMERLE | AUT | 6100.00 |
3 | Alex PULLIN | AUS | 5306.00 |
58 | 桃野 慎也 | ウィンコーポレーション | 149.40 |
66 | 高原 宜希 | 中京大学 | 80.80 |
※女子はポイント獲得なし
◆パラレル Parallel
スノーボードのアルペン競技、パラレル種目では前回ソチ・オリンピックのメダリスト、竹内智香選手(広島ガススキー部)が順当にオリンピック出場を果たし、5位入賞を記録しました。2大会連続のメダル獲得はならなかったものの、連続での入賞は充分に誇るべき成績と言えるでしょう。
男子では斯波正樹選手(RIZAP)がワールドカップで6位入賞の好成績を残して、平昌行きの切符を獲得。また、このオリンピック代表のふたりの他にも、神野愼之助選手(トヨタ自動車スキー部)や家根谷依里選手(大林組スキー部)などがワールドカップで好成績を残し、オリンピック出場まであとわずかのところまで迫りました。スノーボード・アルペンチームにとっては、確実にチームの層の厚さが増している実感が得られたシーズンだったと言えるでしょう。
●FISスノーボード・パラレル ワールドカップ男子個人総合順位
順位 | 氏名 | 国名・所属 | ポイント |
1 | Nevin GALMARINI | SUI | 6570.00 |
2 | Roland FISCHNALLER | ITA | 5066.00 |
3 | Edwin CORATTI | ITA | 4543.30 |
24 | 斯波 正樹 | RIZAP | 1575.00 |
30 | 神野 愼之助 | トヨタ自動車スキー部 | 1054.70 |
●FISスノーボード・パラレル ワールドカップ女子個人総合順位
順位 | 氏名 | 国名・所属 | ポイント |
1 | Ester LEDECKA | CZE | 7540.00 |
2 | Selina JOERG | GER | 6010.00 |
3 | Ramona Theresia HOFMEISTER | GER | 5390.00 |
19 | 竹内 智香 | 広島ガススキー部 | 1490.00 |
28 | 佐藤 江峰 | パーキングポイント | 919.70 |
34 | 家根谷 依里 | 大林組スキー部 | 510.00 |