競技

2019/09/25

【REPORT 女性アスリートの強化支援 SESSION2】
スロープスタイル・ビッグエア⼥⼦選⼿のための教育プログラム

 

 9月21~23日、宮城県の東北クエストで、独立行政法人日本スポーツ振興センター委託事業「女性アスリート強化支援」(女性アスリートの競技大会等プログラム)の第2回目が開催されました。

 

ミドルキッカー

スタート台で構える選手

 

 本事業は、「若年化している日本のスノーボード・スロープスタイル/ビッグエアにおいて、成長期の女性アスリートが抱える女性特有の課題に関する正しい知識を得ることにより、課題解決に必要な体制を整備し、国際競技力向上ならびに国内における女子競技者層の拡大に資する競技会・教育プログラムの提供を目的」としており、今回は全国各地から28名の女子選手とその保護者、1名の地域指導者が参加しました。

 

ビッグキッカー

西田コーチからの指導

 

 第1回目は夏休み期間を利用し9日間の長期をかけ、毎日の取り組みを習慣化させていけるように密に取り組みましたが、そこから自宅においても継続できるように宿題を出し、第2回目ではその振り返りとおさらいを行い、きちんと自分のものになっているかどうか、次へのステップをどうするかなどを、プログラムの中で確認していきました。

 

ミドルキッカーのアプローチ

順番を待つ選手たち

 

 

 ジャンプ練習ではビデオの遅延再生を使った即時フィードバックで指導を受け、最終日の模擬大会に向けては国際ジャッジの指導を受けながら戦略的ルーティンを組みました。

 

映像遅延再生を使いながらジャッジの観点より指導する橋本ジャッジ

秋田コーチからの指導

 

 身体の基となる栄養では知識のおさらいと、試合前には何を食べるべきか/避けるべきかなどのアドバイスを受け、ビュッフェ式の食事をとりましたが、どうしてもまだまだデザートに過剰に目が行ってしまう選手も見受けられました。もっと意識を高く持って欲しいと思います。

 

栄養個別相談

 

 ウォーミングアップ/クールダウン、エクササイズはトレーナーの指導を受けつつ、各自でも主体的に実施できるように促しました。

 

ウォームアップ

エクササイズ指導

 

 振り返りワークでは、性格診断を利用して、出てきた自身の傾向に対する自分なりの自己分析をし、また継続的に記録している振り返りシートにより具体的な記述もしながら、自身の気持ちや行動の変化を省みました。

 

心理振り返りワーク

 

 また保護者向けプログラムでは、保護者のサポートの仕方についての各自の振り返りシェアをグループワークにより行い、本事業に参加してから取り入れたことやその成果、まだまだ変えていかなければならないことなどを保護者間で共有しました。

 

保護者のワーク

 

 また期間中、個別フィードバックの自由時間も設け、各選手・保護者が自身の課題と感じていることをより学ぶために各講師のもとを訪れて相談をし理解を深めました。

 

子供たちのジャンプを温かく見守る保護者

 

 本事業の残りは、2年間の最終セッションとなる1月17~21日のニセコ花園での競技大会となります。学びを積み上げられた各選手・保護者がその成果を確認できるよう、プログラムで学んだことを自身に落とし込みながら取り組みを継続し、心技体とも競技力を高めていってもらいたいと願います。

 

長尾コーチからの指導

笑顔はじける選手たち

 

 本事業実施に関わり、施設提供いただいた東北クエスト、Active Resorts 宮城蔵王、並びに各プログラムスタッフの方々には大変大きなご協力を賜り、事業が実のある内容で実施できたことに深く感謝申し上げます。

 

報告/スノーボードSSBAヘッドコーチ 上島しのぶ

 

ビッグキッカーの部、模擬大会入賞者

ミドルキッカーの部、模擬大会入賞者