競技

2019/11/27

【REPORT 第4回スノーボード(スロープスタイル/ビッグエア)合宿&
第8回スノーボード競技(SSBA)タレント発掘育成事業合宿】
シーズンを戦い抜くための持続的フィジカルづくり

11月22日~24日、第4回スノーボード(スロープスタイル/ビッグエア)合宿第8回スノーボード競技(SSBA)タレント発掘育成事業合宿を、国立スポーツ科学センター及び味の素ナショナルトレーニングセンターで併催で実施しました。今回はフィジカル測定、栄養フィードバック、メディア研修などを行ないました。

フィジカルの測定は、1回目のテストを行なった9月から10月の雪上トレーニング期を挟んで、以降の大会メインシーズン前に行なう2回目の測定の位置づけでした。数値が維持できている選手、ある種目で落ちてしまった選手、リハビリ期の中で順調に個別の進度で伸ばしてきている選手など様々でしたが、理想としては今回目安として設定した基準値の100%のラインから落ちない程度で維持して行けることです。

ベンチプレスを行なう鈴木淳宏選手

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30秒のバイクテストで全力でこぐ川上蒼斗選手

トレーニングインストール時の木俣椋真選手

大会メインシーズンにフィジカルが落ちていくことは当然のことなので、本格的に休みない連戦、スロープスタイルが主となる1月以降に故障なくどれだけコンディションを保っていけるかは、12月までの残りで陸上トレーニングもしっかり入れていくことが重要です。特に今年から本格的にトレーニングに取り組み始めた選手はベースがまだしっかり固まっていないため、力がつくことも落ちることも、やる・やらないで急激に変化するので、トレーニングは年単位でも重ねていくことが必要です。

濵田海人選手のバイク測定をサポートする菅原研二朗トレーナー

バイク測定を行なう鬼塚雅選手と本取り組みの全指揮を執った筒井健裕フィジカルコーチ

常にトレーニングに真摯に取り組む浅沼妃莉選手

また、トレーニングと併用して取り組み強化をしてきた栄養についても、今回の合宿以降は雪上期に入っていくということで、理解度のチェックや10月遠征時のフィードバック、期間中行なってきた栄養クイズのシリーズ表彰など行ないました。栄養の取り組みに関する春からの成長率では奥山華波選手、栄養クイズの優勝は濱田海人選手となり、それぞれ表彰を受けました。本取り組みに密にサポートをいただいたJISS近藤さん、HPS村上さんには深く感謝申し上げます。

近藤さん・村上さんによる栄養フィードバック

メディア研修では、前回から引き続きご担当いただいたJOCインテグリティ研修より派遣の片上千恵講師より、マンガの素材を使った情報のリスク管理を考える研修をしていただきました。マンガを使った形式は選手たちも興味を持って課題に集中することができ、自分で考えることでより深く気づきが得られたと思います。また反面、自分の頭の中にあるものを言語化して伝えるという点ではまだ不足の部分もあり、今後の課題も見えました。

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片上講師によるメディア研修

SSBAチームでは、昨シーズンまでの状況から大きな課題であった、ケガをしない体づくり、パフォーマンスアップを支えるフィジカルづくりについて、このオフ期に、チームからの環境提供・提案と各自の取り組みをミックスして、継続的な機会設定をしながら、グループとして一様の成果を出してこれたと思います。トレーニングへの理解と習慣はついてきたと思いますが、今はまだ必要最低限のラインを越えたところなので、今後においては各自のパフォーマンスの中でどのような要素をどのくらい入れていくかという個別の段階に入っていきたいと思います。

リハビリ中の大塚健選手も順調な回復と従来以上の強化を達成中

村瀬心椛選手もリハビリ期を終えいよいよ次戦よりWCデビューとなる

SSBAチームはいよいよ大会シーズンへと突入します。日頃より活動や取り組みを支えてくださる方々へ感謝をしながら、大会でもしっかりとパフォーマンスを出していけるようにしたいと思います。選手たちの活躍にぜひご注目ください。

報告/スノーボードSSBAヘッドコーチ 上島しのぶ
撮影/リー・ポンジオ