競技

2020/01/29

【REPORT X Games Aspen 2020 スノーボード・ハーフパイプ 】
X Games参戦で得た成果と課題

 1月19日〜26日の日程において第6次スノーボード(ハーフパイプ)遠征をアメリカ・アスペンにて実施しました。本遠征はX Games参戦選手のサポートを目的とし、チームから招待された戸塚優斗選手(ヨネックス)、今井胡桃選手(プリオHDスキー部)、松本遥奈選手(クルーズ)の3名が参戦し、プロ最高峰の大会で良いパフォーマンスを出させることを目的としサポートしました。

 

パイプをバックに選手、スタッフ集合写真

 

 会場となったアスペンスキー場のハーフパイプ競技施設・環境は、プロ最高峰の大会に相応しいクオリティが準備されており、公式練習から大会まで全てスノーモービルでの運搬、充実した設備のアスリートラウンジなどが用意され、競技会としても世界各国強豪選手と戦える最高の環境でありました。

 6日間と短い期間でありましたが、選手達は公式練習から現状の技の精度、高さを上げることを意識して練習に取り組みました。今回の大会では競技方法がジャムセッション(30分の中で何本も滑るルール)になったことを受け、複数のルーティーン(演技構成)組みの練習を行い大会に臨みました。

 今回の遠征にもHPS(ハイパフォーマンスサポート)より内田トレーナーに帯同頂き、雪上練習前後にはケア対応を施し、身体のコンデションを整えながら選手たちも不安なく大会に集中できる環境を整え準備しました。連戦が続く選手たちにとってコンディション面の維持においても非常に助かりました。

 

 

公開練習中の戸塚選手

大会公式練習中今井選手

公開練習中の松本選手

 

 結果は男子・戸塚選手が銀メダル、女子・今井選手が銀メダル、松本選手が銅メダルと、出場した3選手が全てメダルを獲得する素晴らしい結果を出してくれました。

 男子の戸塚選手においては前戦のFISワールドカップ・ラークス大会(スイス)で決めれなかったCAB1260をしっかり大会で決めることでき、そのあとにSB1080を繋げるという今まで誰も決めたことのないルーティーンをこのX Gamesで決められたことは、今後においての収穫と自信に繋がる結果となりました。

 女子の今井選手、松本選手においても、本大会では他の選手がルーティーンに取り入れていないF1080をしっかり決めることができたことが、メダルを獲得できた最大の要因だと思います。

 しかしながら、今後の課題としては2人とも強豪選手と比べるとエアの高さ、グラブのバリエーション、スピンのバリエーションが足りないことが明らかなのが再確認できたので、その課題克服に向けて強化していく必要があります。

 

男子表彰式

女子表彰式

 

 この勢いで次戦のマンモスマウンテンスキー場で行われるワールドカップでも結果を出せるよう、チームとしても最大限サポートして参ります。まだまだ連戦と試合が続きますが1戦1戦目的を持って大事に向かっていきたいと思います。引き続きスノーボード・ハーフパイプチームへの応援をよろしくお願いいたします。

 

報告/スノーボード・ハーフパイプコーチ 村上 大輔