競技

2020/02/17

【REPORT 第5次スノーボード(ハーフパイプ)遠征④】
FISワールドカップ カナダ・カルガリー大会参戦

 第5次遠征最終戦は2月11日〜2月15日に行われたカナダ・カルガリーでのFISワールドカップ。マンモスマウンテンに残り、今回のワールドカップに向けて練習してきた選手は練習の成果を試す場所になりました。また、Dew Tour組から合流した松本遥奈選手(クルーズ)は多忙のなかプロツアーでたくさんの経験を積んできた成果を示すワールドカップ最終戦となりました。

 

ナイトゲームとなったファイナル

WC初優勝の平野流佳選手

 

 今シーズン初めて男女共に全員が決勝に進み、確実にレベルアップしたことを選手たちは証明しました。決勝の結果は平野流佳選手(ムラサキスポーツ)がワールドカップ初優勝を飾り、平野海祝選手(開志国際高校)が10位、女子は小野光希選手(スノーヴァ溝の口-R246)が2位、冨田るき選手(開志国際高校)が7位、松本遥奈選手(クルーズ)が8位という結果となりました。

 

WCツアーランキング表彰。2位の戸塚選手は今大会不参加、3位に平野流佳選手

 

 男子・平野流佳選手はマンモスマウンテンから練習していたBW1260とFW1440を組み込んだ構成を見事成功させ、国際大会12連覇中の圧倒的チャンピオンのスコッティ・ジェームス選手(オーストラリア)を抑えての初優勝で、一晩にして一気に注目を浴びる試合となりました。同時に、今シーズンのワールドカップランキングでは2位に戸塚優斗選手(ヨネックス)、3位に平野琉佳選手が入る結果となりました。
 平野海祝選手はマンモスマウンテンで練習してきたことを成功させることはできませんでしたが、ワールドカップ2戦目という浅い経験値のなかで攻めに徹底した若さと勢いを感じさせる滑りでした。彼自身、ワールドカップ2戦で得たことはとても貴重な経験となり、今後の目標もはっきりとし、すでに頭の中は次に向かって考えています。

 

WC初表彰台となった小野選手

 

 女子では今シーズンからワールドカップに参戦し、初となる2位表彰台という素晴らしい結果を出した小野選手は、マンモスマウンテンのトレーニングではF900に取り組みREV TOURでは涙を流しましたが、今回その悔しさをバネにしっかりと目標を達成して2位という結果を掴みました。7位の冨田るき選手は目標は達成したものの細かいミスが減点され点数が伸び悩みましたが、次の大会に向けてグラブや完成度を上げると話していました。8位の松本選手は今シーズン誰よりも多くの大会に出場し、満身創痍のなかで臨んだ試合となりましたが、決勝の3本とも気合いの入った滑りで見ていたお客さんを魅了していました。

 

青野、村上両コーチ

 

小林トレーナーによるコンディショニングトレーニング

TEAMフォト

 

 良い結果だった選手も悔しい思いをした選手も今シーズンのワールドカップは最終戦となりましたが、まだまだ続くシーズンで新たな反省や目標ができ、それを選手自身からコーチに伝えしっかりと先を見定めれているので、期待に胸が膨らむ最終戦となりました。

 第5次遠征ではそれぞれの選手たちに色々なドラマがありました。今シーズン全ての国際大会で表彰台を獲得し、最終戦で男女共に表彰台に上がれたことはハーフパイプチームにとってとても大きな成果となりました。多くの応援ありがとうございました。

 

報告/スノーボード・ハーフパイプチーム技術コーチ 青野 令