競技
2020/03/03【REPORT フリースタイル/スノーボード】
次世代ターゲットスポーツ育成支援事業 スタート技術習得事業
令和2年2月8日~2月14日の日程で、長野県熊の湯スキー場にて次世代ターゲットスポーツ育成支援事業として、スキー・スノーボードクロス競技におけるスタートセクションの強化に特化した合宿を、スキー・スノーボードクロスチームが合同で行いました。近年でも稀に見る暖冬のシーズンで雪不足も心配されましたが、熊の湯スキー場の強力なサポートもあり、 コース造成ではトリノオリンピック日本代表の千村格氏を中心に素晴らしいコースを作ることができました。
★スノーボードクロス
今回のトレーニング合宿はクロス競技において重要となるスタートから数セクションの間での技術向上を目的に行いました。40メートル程のコースの中で選手たちはいかにすれば早く滑れるのかを試行錯誤しながらトレーニングに取り組みました。滑る毎に選手たちは目に見えて動きが良くなり、最初は全く攻略できなかったセクションにもしっかりと対応できるようになっていました。
このトレーニング合宿には撮った動画を自分の持っているデバイスで確認できるシステムを、国立スポーツ科学センター(JISS)のスタッフの方が持って来てくれましたが、それも選手たちの技術が向上するのに大きく役立ったと思います。このシステムを導入したことで、選手たちは自分の滑りをその場で動画で確認し、自分の感覚が失われないうちに実際の滑りとの誤差を修正することができ、トレーニングの時間を最大限有効に使うことができたのは本当に良かったと思います。
コースを毎日少しずつリメイクし選手たちに対して課題を作り続けられたことも、選手たちの技術向上に繋がりましたが、もう少し様々なレベルのコースがあればもっと充実したトレーニングができたと思います。例えば、2wayのセクションであったりコースを2つ以上作るなどできれば、選手たちはさらに効率のいいトレーニング(自分の課題にあったコース・セクションでのトレーニング)ができたと思うので、そういった環境を整えることを次回以降の課題としたいと考えております。
今回は素晴らしい成果のあったトレーニング合宿となりましたが、それもスキー場の協力、選手たちの頑張り、スタッフのサポートがあったからこそです。われわれクロスチームは今後も選手・スタッフ一同一丸となって精進していきますので、応援よろしくお願いいたします!
報告/SBXコーチ 木﨑 健斗
★スキークロス
スキークロスチームからは須貝龍選手(チームクレブ)、古野哲也選手(ライフケア神戸・MRSC)の2名が参加しました。
直前のレースでは須貝選手はワールドカップで5位、古野選手はノースアメリカンカップ優勝と調子を上げてきている中での合宿参加ということで、非常に良い動きでトレーニングを行なっていました。
今回は雪不足の中ではありましたが、スキー場のご協力もありワールドカップクラスのスタートセクションを造設することができ、両選手ともに数本で攻略してしまうなど、両選手の調子の良さも確認することができました。
毎日の練習後にセクションの形を変更し、3日間の合宿内で3通りのスタート練習を行いました。ワールドカップでは試合前のトレーニングの本数が限られているという状況を選手自身が想定し、より少ない本数でコースを攻略しようというテーマを持って日々トレーニングに臨んでおり、より実践を意識していたことが、シーズン中盤の合宿に臨む姿勢として、非常に良い組み立てができていると感じました。
さらに、ビデオ分析やタイム測定も併せて、細かい技術の分析や細かな技術の向上をテーマにトレーニングを行い、また、考え得る様々なパターンにて攻略に挑戦し、多様なスタートにすぐに対応できるよう試行錯誤するなど、限られた環境の中でより多くの技術の習得や、合宿を有意義にしようという姿勢が見られました。
コースの中でも勝敗に非常に大きく関わるスタートセクション合宿を今後も続けることで、チームの強化に繋がるはずです。今回の合宿が残りのシーズンに繋がるよう選手・スタッフ一同引き続き努力してまいります。今後とも皆さまのご声援の程、どうぞよろしくお願いいたします。
報告/SXコーチ 梅原 玲奈