2014年3月11日：FIS World CUP スノーボードクロスVeysonnaz大会(スイス)

ここ数年、多くのワールドカップを開催しているスイスのVeysonnaz。スタートとゴールが毎年同じ位置で、コースも非常に似ている設定。スタートしてすぐにテクニカルなセクションがあり、その後にハイスピードでジャンプセクションとなり、ゴール前の最後のバンクの滑りによっては最後まで順位変動がある。

藤森由香選手は59秒59で予選を1本目でクリアした。翌日のファイナルではソチオリンピック金メダリストのSAMKOVA Eva（CZE）と同じ第4ヒートに組み込まれた。しかし当日の公開練習でSAMKOVAは大きく転倒し棄権した。

藤森選手はクォーターファイナルを1位で通過し、セミファイナルへと進んだ。セミファイナルでは、スタートから飛び出し、冷静にレースを進めて2位でビックファイナルへ進出した。今季出場したレースでは4回目となるビックファイナル。藤森選手は、得意のスタートで前に出るが集団に巻き込まれ、JACOBELLIS Lindsey（USA）の後ろについた瞬間JACOBELLISが転倒した。それをまさしく紙一重でかわしレースに戻ったが、1位～4位の集団に大きく離された。そこからベストな滑りを見せ、みるみるトップ集団に追いつくが、4位の選手に追いついたのがラインの少ない第2バンクで、抜く事ができずにその後の順位を大きく左右する最後のバンクに進入した。藤森選手はしっかり意識していたラインを確実に滑り加速、ゴールラインでは2位から5位までの4人が3m以内に入る大混戦。1人抜き最終順位を4位としたが表彰台まで数十センチ届かなった。

残るは今シーズン最後のワールドカップ。タイトなスケジュールだが抜かりない準備をしていきたい。

報告：SBXチームコーチ　五十嵐幸太