競技

2021/12/16

【REPORT 第3回スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿】

日程 令和3年12月10日(金)~12月12日(日)

スノーボード・ハーフパイプU強化指定選手合宿を東北クエストにて開催しました。
対象はU19、U15の次世代を担うジュニア、ユースの選手達です。
本合宿では冬シーズンをスタートするのにあたって、重要な座学と技術トレーニング、フィジカルトレーニングを学び以下の内容に取り組みました。
第3回スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿・集合写真第3回スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿・集合写真
第3回スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿・朝のウォーミングアップ第3回スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿・朝のウォーミングアップ
第3回スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿・スタートの準備をするU15選手スタートの準備をするU15選手

  • ①冬シーズン前に運動動作の原理と原則を理解し、スポーツバイオメカニクスの役割を学ぶ。
    • エアーマットトレーニング
      基本となる全方向540とバックフリップを共通の目標としてトライし、技術課題を抽出しました。各自で課題に取り組み、白川トレーナーの資料を基に効率的な取り組みができているのか、ビデオで確認しフィードバックを行いました。
    • フィジカルトレーニング
      フィジカルトレーニングは自重メニューを中心に、U15選手はフォームの習得、U19選手は同メニューでトレーニングチューブやフリーウェイトを使用し負荷を調整して実施しました。

    第3回スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿・トレーニング指導トレーニング指導

  • ②シーズンを通して、怪我無く健康に活動できるよう座学を学び、身体的準備を整える。
    • 講習 脳震盪、怪我受傷時の対応について
      脳震盪への理解、特に復帰過程の重要性についての理解を深めました。
      またチームとして、より安全に安心して選手強化活動、競技復帰へのサポートが行える体制作りを目指すために、コーチ、トレーナーなどが現場にいない個人練習時においても、受傷または症状があれば、病院受診、コーチへの報告などが自発的に行えるように指導しました。
      第3回スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿・座学座学
    • 講習 栄養 試合期とトレーニング時の効果的な食事について
      今夏の新型コロナウイルスの感染爆発が急激に収束し、現在は新規感染者が減少していることで感染不安が弱まり、危機意識の低下している傾向にあり、このような状況の中で、ウィルスに対する抵抗力を維持強化させるために食事の大切さを改めて共有しました。
      また、アスリート食育だよりを基に、オフシーズンの食事のとり方や試合前・中・後に推奨される補食について指導しました。
      第3回スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿・食事風景食事風景

<参加選手感想>

U19 重野秀一郎
今回の合宿では1日目に怪我をしてしまい2日目は参加できなかったのがとても悔しいです。怪我をしてしまった理由は焦ってしまい滅多に来られない練習場で気合が入りすぎてしまったのが原因だと思います。
ホテルでは脳震盪のことをよく知ることができ脳震盪をしたらどうしたら良いかなどしれてよかったです。
今後はとりあえず怪我を治して復活した時にはもう滑りに問題がないくらいまでに回復していきたいと思います。
U19 菊地原小弥汰
今回の合宿では自分自身初めての東北クエストで開催されました。2日間に渡るトレーニングの中で最も意識したことは、アプローチのカービング、エッヂチェンジです。カービングが少しでも遅れてしまうとどうしても良い回転良い着地に繋がってこないので、抜け以前にアプローチを重点的に練習に取り組みました。成果としては、1日目では合わせ切れなかったフロントスピンが2日目にはランディングを操れるようになりました。抜けを失敗しても回転自体は崩れなかったので怪我をしない転び方も少し習得することができました。
他にも、低回転やスイッチバック技での多彩なグラブやFsdc1260°の軸調整な色々なことに取り組むことができました。
U19 山田琉聖
今回は、シーズン前に全方向の基礎の確認と、Sb900・f900の軸の調節を目標にしていました。最初は慣れない角度のキッカーで、少し苦戦しましたが、徐々に合わせられるようになり、基礎やSb900を安定して出来ました。ですが、2日目に練習したf900の軸が少しずつ取れるようになってきたのですが、まだ不安定で完成しきっていなかったので、大会までに完璧に合わせていきたいです。
また練習後、栄養講習があって、スポーツするときに必要な栄養分などを学び、技のことだけではなく、食事面も意識していく必要があると思いました。
次の北海道の大会までに、スイスで出来た技と、今回の合宿での復習したことを活かして、練習できたらと思います。
そして今回の合宿で使わせてもらった、東北クエストの方々、そしてお世話になったコーチやトレーナーさん、ありがとうございました。
U19 金子日菜多
私は今回の合宿開催地である東北クエストは初めてでした。1日目の練習では、いつもバグで練習している技の着地点や抜けのときの姿勢を改善し、見直す練習をしました。エアーマットでコーチに教えてもらえるのは普段できない貴重なことなので1回1回を大切に滑ることができました。2日目の練習では今回目標にしていた事に挑戦出き、それを今後の雪上トレーニングで生かせるようにしたいです。
また1日目の練習後にフィジカルトレーニングをしました。今までやったことのない筋トレもあったので、今回教わった筋トレも加えて今後のトレーニングに励みたいと思います。
そして夜には栄養と脳震盪の講習を受けました。栄養講習では、競技者にとって大切な食材とは何か、またその食材をどのタイミングで摂取すれば良いかを学ぶことができ、脳震盪講習では、どのような症状が出て、どのように対処すれば良いかを学べて大変ためになりました。この二日間を通して、今後の自分の課題を見つけることができたので、冬に向けて練習をしていきたいと思います。
U19 北村葉月
今回の東北クエスト合宿では技術面だけではなく脳震盪や栄養のことについても学びました。
技術面はオフシーズンにバクジャンプでの練習を少ししかやっていなかったのと、初めての東北クエストだったので少し慣れるのに時間がかかりました。1日目の後半からは慣れてきて目標にしていたf900とb720は出来たので良かったです。
脳震盪については脳震盪になったことはあったけどちゃんと知らないで今まで過ごしていたのでしっかり知れてよかったです。脳震盪になってからの復帰までの流れや、医師がいない場合にはどうしたら良いのかとか細かく教えてくださったのでこれから脳震盪になった時は教わったことをやっていこうと思いました。栄養のことは今まで特に何も気にせず過ごしていました。だけど練習始まる何時間前には食事を取った方が良いとか、しっかりと食事を取らないとダメだとか色んなことが分かりました。これからは色々と気にして食事を取っていこうと思いました。
U15 村上広乃輔
今回の合宿では基本動作の確認ができシーズン前にとても良いトレーニングができました。バイオメカニクスを意識してパイプでも実戦してみようと思います。脳震盪の研修を受け脳震盪はとても恐ろしいケガだと思いました。習ったトレーニングも日頃のトレーニングに取り入れます。
U15 武田琉玖
東北クエスト合宿で学んだエアーマットトレーニングでは、新しい技の挑戦をしたことと、自分の課題の練習です。新しく挑戦した技は、F S900、 BS900、 CB360、CB540、SWB180、SWB360、SWB540、SWB720に挑戦しました。 スイッチのブラシは、初めてなのでまず滑走ができるかどうか不安でした。挑戦してみると、ブラシにも慣れて飛ぶことができました。スイッチのバックサイドは雪の上でもあまりやったことがないので、最初はすごく不安でした。今回の合宿では今までやらなかった技に挑戦し挑戦しないと何もできないということを学びました。
 エアーマットトレーニングの自分の課題は、まっすぐ抜けていくこと、真上に踏み上げること、グラブを確実に掴むことでした。 真っ直ぐ抜けていくことは、回そうとすると、すぐに体が傾いてしまい逃げていき、飛んでいく方向が曲がってしまいます。真上に踏み上げながら回転かけていくことで、回転していく方向が真っ直ぐ上へ向かう回転をします、それができたら次は、グラブを確実に掴むことを練習しました。 自分は、技によって掴めるグラブと掴めないグラブがあるのでそこが欠点でした。 そこで練習では、グラブを確実に掴みながら技を練習することを意識し練習した技すべてグラブができるようになりました。
 トレーニングでは、腕立て伏せ、スクワット、ルーマニアンデッドリフト、ルーマニアンデッドリフト、ストリクトクランチ、ロシアンツイストをしました。腕立て伏せは、10回3セットやりました。自分が普段やっている腕立て伏せのやり方を見直せることができました。ルーマニアンデッドは、どのような姿勢でどこに効いているか、がわかりました。スクワットは、モモ裏にストレッチを感じることが大事だと学びました。スクワットでは、両足は肩幅に開いて 足先はやや外側に向け膝が同じ方向を向くようにしながら動作する。前ももが床と平行になるまで下げて背中が丸くならないように注意 することが大切だとわかり、たくさんの事を注意しないと意味がないということがわかりました。チューブ ベントオーバーロウは、やったことのないトレーニングでした。膝を少し曲げて上半身は前傾させてチューブを持ってチューブを持った時にチューブがたるまないようにすることと、背中が丸くならないように注意しながら肘を後方へ引いてゆっくりと開始位置まで戻したことと、チューブを引くときに身体が起きてこないように注意しました。たくさん注意する事があって難しかったけどしっかりとしたやり方で行えば、腕や、肩に効いたのが感じました。ストリクトクランチは、腹筋に効くトレーニングでした。毎回同じ高さのところまで頭をおきあげることが難しかったかですが、全て同じ高さまで頭をおきあげることで、腹筋が鍛えられることがわかりました。ロシアンツイストは、まずバランスを取ることが難しかったです。さらにお尻でバランスをとりながら、プレートを持ってゆっくり左右に動かすことですごく腹筋が鍛えられることがわかりました。
 この合宿で実施したトレーニングは、毎日家で行うことが大切だと思いました。
 栄養講習では、普段食べているものにどういう栄養素が入っているかわかりました。 まずは、体重を維持することが大切だとわかりました。体重を減らすことで栄養不足になり免疫機能が低下する事がわかりました。二つ目は、バランスの良い食事は、主食・主菜・副菜・牛乳乳製品・揃っていることが大切だとわかりました。免疫機能に関わる栄養素は多くあり、それぞれが関連しあって働いているため、何か1つの 食品を多く摂取するのではなく、さまざまな食品を取ることが大切だとわかりました。
 脳震盪の講習では、脳震盪がどんな症状なのかわかりました。 脳震盪になったらどのような行動を取れば良いかもわかりました。 繰り返し脳震盪になると死亡につながることもあるので、しっかり安静しなくてはいけないとわかりました。 今回の東北クエスト合宿を通して、僕は、技術面では挑戦もでき、課題の練習もできました。トレーニングでは、格種目のやり方、内容がよくわかり、毎日やらなくてはいけないと感じました。栄養講習では、栄養素、栄養バランスについてよく分かりました。脳震盪講習では、脳震盪とはどういうものかわかり、脳震盪後はどう生活すれば良いかもわかりました。 練習や講習で学んだことをこれからの練習や生活面に活かしていきたいです。
U15 大坪笑次郎
東北クエストマットトレーニングについて
高回転を狙うために、最初は腕を広げながら回し、回転途中で腕を小さくする動作を早くすればするほど高回転を狙える 自分の課題としては早抜けをしない バイオメカニクス(あまり小さくならない) ダブルコークの練習方法を学びました。
筋肉トレーニングについて
腕立て伏せ、腹筋、スクワットなどのトレーニング方法を学びました。
栄養について
栄養講習でスノーボードをする前と練習している間と練習後の食べる栄養素の種類を学びました。 練習前と練習中はエネルギーになるもの(例えばカロリーメイト)、練習後はタンパク質(例えば焼き鳥)を摂取するとよいということを学びました。僕はあまり意識して食事が取れないので、アスリートとして体をちゃんと作れるように食事を取ろうと思いました。
脳震盪について
脳震盪の症状を理解しました。 めまい、頭痛、矢見当織、複視、吐き気、記憶障害などで脳震盪になればなるほど症状は悪化していく。 また、24時間以内に再度脳震盪を起こすとセカンドインパクトと言って最悪死に至ってしまう。 復帰方法は5~18歳の場合は脳震盪の後、14日間は休養し、その後ランニングなど軽度な運動を次の日に実施して問題がなければ その次の日に雪上フリーランなどを行い、その次の日にはHPの資料3から7までの練習をし、1日ごとに段階を踏んで練習し最終的には3週間で完全復帰となる。というルーティーンがあることを知りました。
コーチ所感
今回の合宿は国内強化拠点を利用した新Uチームでの初めての合宿でした。
合宿期間中はミドルとビッグのエアーマットを貸し切り、更にスタート地点までスタッフの方が車で送迎してくださり、効率よく多くの練習ができました。選手達はビデオを見ながら各自の課題と、スポーツバイオメカニクスを理解しながら練習に取り組みました。また、フィジカルトレーニングでは、ジムの設備が整っており、様々な充実したトレーニングが行えたと思います。
この様な素晴らしいトレーニング環境を常に利用できることにHPチームとして感謝致します。
今後もコンディショニングと怪我をしない身体作りを継続し、栄養面やメンタル面も強化し、シーズンに向けて準備していきたいと思います。

報告: スノーボード/ハーフパイプ ジュニアチーム コーチ 神戸 忠仙

※コンテンツ内に、運動の特性上、一時的にマスクを外している場面がございますが、当合宿はSAJ感染対策ガイドラインのもと参加者全員に事前のPCR検査を実施し、陰性を確認したうえで実施しております。