競技

2022/03/02

【REPORT 第7回 スノーボード競技(ハーフパイプ)タレント発掘育成事業合宿】上位入賞を目指した技術練習とルーティーンの構築

2月14日から16日の3日間、北海道札幌盤渓スキー場にて雪上合宿を実施しました。この合宿では2月19日から21日に同会場で開催される「札幌ジュニア」及び「北海道選手権大会」を見据え、上位入賞を目指した技術練習とルーティーンの構築を目的として行いました。
▲※遠征の概要はこちら

★雪上トレーニング

「札幌ジュニア」及び「北海道選手権大会」の会場となる札幌盤渓スキー場のハーフパイプオープン初日より雪上トレーニングを開始しました。
選手全員先ずは大会のパイプに慣れる事から始めますが、既に海外遠征でトレーニングを積んできた重野秀一郎選手、菊地原小弥汰選手、山田琉聖選手等は、トレーニング開始間もなく高さのあるエアーを繰り出していました。

男子選手は主に大会で行うルーティーンに組み入れるトリックF1080、B900等の練習に取り組み、女子選手はスピントリックでの高さとグラブを中心にトレーニングを行いました。

男子選手、女子選手を別々に、全てのRUNを動画撮影し、1本ごとにポジションやフォームのチェックと、修正箇所をコーチから選手へフィードバック。選手は次のRUNで修正する事を繰り返すことで、効率の良いトレーニングを行う事が出来ました。

更に、札幌盤渓スキー場のハーフパイプはナイター営業も行っているので、長時間にわたるトレーニングが出来る事により、2日間とゆう短い合宿でしたが内容の濃いトレーニングを行う事が出来ました。

盤渓スキー場にてウォーミングアップ
ウォーミングアップ
重野秀一郎選手のフロントサイドインディクレイル
重野選手
村上好之輔選手のフロントサイドインディー
村上選手
フィードバックを受ける中川選手
フィードバックをうける中川選手
椅子を利用したストレッチ
椅子を利用したストレッチ

★マテリアルチェックとWAXについて

神戸コーチより、通常のトレーニング時と大会前の自身のマテリアルのチェックと方法。
WAXの重要性の講義がありました。
ユース年齢とゆうこともあり、マテリアルチェックやWAXは保護者様に任せている場合が多いが、自身でも行う事で理解し、パフォーマンスにも繋がる事を学びました。

神戸コーチによるミーティング
神戸コーチより、マテリアルチェックとWAXについての講義

★セルフコンディショニングについて

セルフケアへの関心を高め自発的な行動を促し、パフォーマンスアップへの一助としてもらうことを目的として、秋山トレーナーより『セルフケアの重要性』について講習を行いました。

  • 成長期に骨が伸びているときに何も行わないと身体が固くなる
  • ストレッチポールやテニスボール、ゴルフボール等の道具を使った効果的な方法
  • 良い睡眠のために、寝る直前のコンディショニング

等の講義を受け、選手自身の疲労回復・怪我の防止・パフォーマンスのアップ等、セルフケアを行う事の重要性を学びました。

講義後は、セルフケア用の様々なアイテムの紹介、および使用方法や適応症状などの紹介と体験を行いました。

⑦秋山コーチによるセルフケア講習
秋山トレーナーの『セルフコンディショニング』についての講習
⑧森田トレーナーより指導を受ける北村選手
森田トレーナーより指導を受ける北村選手
⑨ストレッチポールを使ったセルフケア実技
ストレッチポールを使用したセルフケア

今回、結果としてここまで目標としていた金メダルの獲得は成し遂げることができました。女子においても日本に初のメダルをもたらすことができました。しかしながら達成できなかった目標もあったことから、要因を検証しこの先に繋げて行かなければならないと思っております。

選手感想

大坪笑次郎

雪上トレーニング:まずは札幌磐渓スキー場になれる練習をしました。そして、腰を抜けで早く開かない(バックサイドなら閉じない)ことを意識してスピンの練習をしました。 また、磐渓の大会に向け、ルーティーンの練習もしました。
講習、座学、 セルフケア:セルフケアの重要性や使う道具の種類についてその道具の正しい使い方などを学びました。 これからも僕は道具を使ったセルフケアを続けようと思いました。
今回の合宿ではU19の先輩たちの滑りがとても参考になりました。上手くなるために意識することがわかりました。

工藤璃星

今回の合宿での目標は、全体的にスタイルを出せるようにする事と、スピンの高さを出す事を目標にしました。 実際に飛んでみて、スピンでのスタイルはまだまだですが、エアーのスタイルは自分で色々と工夫して挑戦する事ができたと思います。 高さは出そうと努力をしましたが、なかなかパイプに合わす事ができなかったのと、怖さもあって思い切って飛ぶ事ができなかったです。 今回のオリンピックを見て、みんな遠征続きで色々なパイプを滑って数日で合わせなくてはならないのに、高さもあってかっこよかったので、私もどんな条件でも高さとかっこよさを出せる選手になりたいと思いました。 合宿中に挑戦した事を今回の大会で生かせるように頑張りたいと思います。

山田琉聖

今回の合宿は、今週の盤渓スキー場での大会に向けての合宿でした。自分の目標は、大会のパイプにすばやく合わせ、1発目にするマックツイストという技の高さを上げてトライすることでした。そして、マックツイストからの繋ぎで、難易度の高い技の高さを出して続ける練習を目標に練習しました。最後の日の1度だけですが、高さのあるマックツイストを決めることができました。ですがまだ、次に繋げられる着地ができず、2発目にダブルコークをしましたが転びました。あと数日ですが時間はあるので、大会までに完璧に仕上げていけたらと思います。マックツイストは低回転で、あまり高得点が出る技ではありませんが、自分が一番かっこいい技だと思っていて、一度大会で高さのあるマックをだしてみたいと思っていました。今回の合宿は、自分のやりたいことができとても良い練習になったと思います。 また今回の合宿でセルフケアについて、教わりました。どこかを打ってしまった時の処置、ボールやストレッチポールを使ったストレッチなどを教わり、とても勉強になりました。大会では、1発目に高さのあるマックと、マックに続けていく高回転を軸に、戦っていけたらと思います。 今回の合宿に関わってくださった方々、本当にありがとうございました。

札幌盤渓スキー場にて集合写真_s
集合写真

大会結果としては、『札幌ジュニア』中高生男子、重野秀一郎選手【優勝】。中高生女子、中川日愛里選手【第2位】。小学生男子、村上広乃輔選手【優勝】。小学生女子、工藤璃星【優勝】。
『北海道選手権大会』男子、山田琉聖選手【第2位】。女子、中川日愛里選手【優勝】。小学生男子、村上広乃輔選手【優勝】。小学生女子、工藤璃星【優勝】。
目的とした「札幌ジュニア」及び「北海道選手権大会」の上位入賞は達成しましたが、上位を独占するには至りませんでした。
『着地の乱れ』や『グラブの未完成』での減点等、課題も見えた事で、今後の大会までにやるべき選手個々の練習内容が明確になりました。

札幌盤渓スキー場様には、ハーフパイプのオープン初日から合宿を開催させて頂きました。おかげで合宿はそれぞれの選手にとって実りあるものとなりました。札幌盤渓スキー場関係者一同様にはこの場を借りて感謝いたします。有難う御座いました。

報告: スノーボード/ハーフパイプチーム 山崎 聡

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