競技

2013/02/18

【REPORT スノーボードPGS/PSLワールドカップ ソチ大会】
厳しい雪質でのオリンピックテストイベント

p20130218_02_01

 

 2月14、15日に、来年に迫るソチオリンピックのテストイベントである、ワールドカップPGS/PSLが開催されました。厳寒のイメージがあるロシアでも、ソチの位置するところは南部の黒海に接した温暖な地域で、雪質は日本と非常に似ています。しかし、今回は特に冬としては気温が高く、春のシーズン終わりのような天候でした。レース当日の雪質も、硫安を使いながら大会組織委員会がその力を尽くしましたが、なかなか選手たちにとっては厳しい状況であったことには間違いありません。

 

 初日のPGSでは、竹内智香が予選を3位で決勝へ通過、家根谷依里は良い体の動きをしていましたが、残念ながら予選1本目でDSQ、斯波正樹は予選1本目、惜しい片側17位で2本目に進めず、白川尊則もタイムが伸びずに予選を終えました。決勝一回戦で竹内は、対する選手に1本目0.19秒、2本目0.14秒の僅差プラスとなり敗退、最終結果を9位としました。

 

 翌日行われる予定だったPSLは雪が固まらずにキャンセルとなってしまいました。スノーボードアルペンは、前回のバンクーバーでのオリンピックテストイベントも同じ状況でキャンセルになった経験があります。今回のPGS決勝のレースは下位の選手が上位成績を残すなど、雪質の影響も全くないとは言えない波乱があった状況下だということは否めません。しかし、我々は自然の中でこの競技をやらせてもらっている以上は、あらゆる起こり得る状況を予測し、それに十分な対策を打って準備し、本番を迎えるといった対応が必要です。言い訳はできません。今回はいろいろな意味で多くのテストを行うことができました。この経験をもとに、来年に向けて準備を進めたいと思います。

 

報告/ヘッドコーチ 上島しのぶ