競技
2013/01/15【REPORT スノーボードPSLワールドカップ バドガシュタイン大会】
不振も世界選手権ではベストを
1月11~12日にオーストリアのバドガシュタインで行われたPSL2連戦、日本チームは残念ながら満足のいく結果は出ませんでした。次はいよいよカナダのストーンハムでの世界選手権となりますが、以下、各選手の報告をご覧ください。
【竹内智香】
1月11~12日に行われたバドガシュタインでのPSLは、1日目20位、2日目32位(2本目スタート棄権)という結果で終えました。
11月末の転倒によりケガをした、その痛みがなかなか引かず、レースに出場するかしないか、ギリギリまで悩みスタートすることを決めました。その理由は数少ないレースのスタートに立ちその感触、緊張感を得たいという考えからです。
カレッツァの時と同様に「レースになれば大丈夫」という思いで今回のレースを迎えました。しかし、GSは上体を倒し込んだり、ラインを選んだりと膝に負担のかからない方法でポジションを見つけることができましたが、SLでは高いポジションで膝下を使わなければいけないため対応できませんでした。また予想以上にコースが荒れていることから膝への負担を考えて2日目のレース2本目は棄権することを選びました。
スタッフともその選択肢がある事を前提に話し合い、レースでの判断をしました。滑りたい、ポイントを稼ぎたい、様々な思いがある中での選択です。この選択に応援して下さる皆様にご理解して頂けると幸いです。とても悔しい2日間でしたが、我慢することを学びたいと思います。
次に迎える世界選手権までより良い状態でスタートに立てるようにベストを尽くします。今後も応援よろしくお願い致します。
【斯波正樹】
オーストリア・バドガシュタインでのワールドカップ第2戦、第3戦は、1日目は19位、2日目は24位と、決勝に進む事が出来ませんでした。
ワールドカップ初戦では欲を出し過ぎミスに終わったので、今回は飾らない心で臨んできました。1日目、予選1本目、平常心を保とうとしていましたが、第1戦のミスから次は絶対に失敗出来ないと緊張していました。そのためうまく身体に力が入らず片側16位で予選2本目に進みました。予選2本目は、予選1本目が終わり2本目に進めた事で気持ちが吹っ切れて身体が動き全体でも9位とまずまずのタイムがでました。しかし、1本目のタイムの遅さで決勝に進む事が出来ませんでした。
2日目は朝から変な緊張感も無く、予選1本目からしっかり身体も動き、良くスピードを繋げる事が出来ました。しかし中盤でラインが膨らんでしまい、柔らかい雪の部分へ入ってしまいタイムを大きくロスしてしまいました。片側14位で予選2本目へと進み、予選2本目も身体が動きましたが、結局24位という結果でした。予選1本目のタイムロスが大きく影響しました。
1日目は1本目緊張で良くなかったところを2本目には修正出来ました。2日目は1日目に予選1本目で緊張して身体に力が入らなかった事を修正出来ました。その点では前進する事が出来ましたが、両日ともどちらかの1本に大きなミスをしてしまうという事がありました。大きなミスといっても、コンマ何秒の世界です。正確に滑らなくてはなりません。しかし、今回は予選2本良い滑りで揃える事は出来なかったものの確実に前進している実感があります。欲を出しすぎず、自分の身体とやってきた事を信じ、飾らない心に闘志を燃やし、諦めずに前を向き、必ず全てが噛み合うときが来る事を信じ、、、そのような「志勢」でこれからも頑張ります。
次の大会は、カナダで1月25日と27日に行われる世界選手権です。世界選手権では心躍る結果をお届け出来るように頑張ります!
【家根谷依里】
ワールドカップ第2戦目42位、第3戦目30位。1日目は予選1本目で、2日目は予選2本目で転倒してしまいました。いつも予選1本目で様子を見てしまいがちのレースが多かったので、1日目は1本目から思い切って行くことを課題にスタートしたのですが、雪の状況が難しくライン取りをミスし、転倒しました。
2日目は予選1本目16位でしたが、上位とのタイム差が詰まっていたので、チャンスは十分にありました。この状況で無難に滑り降りても意味がないので、出せる力を出そうと思いスタートしたのですが、焦りが出てしまい転倒しました。
転倒してしまいましたが、身体の動きも良く、スピードも出ているので、しっかりとコントロールしてゴールすれば確実に決勝トーナメントに進むことができるという自信はあるので、滑っている途中に焦らないようにしたいと思います。
次はカナダでの世界選手権です。照準を合わせたいレースの一つなので、しっかり調整して臨みたいと思います。
【白川尊則】
ワールドカップ第2・3戦の結果は58位と56位となりました。どちらもコース途中でバンクから外れ失速し、予選1本目で敗退と言う結果でしたが、前回大会とは異なりコース中盤までは、これまでに無い良いランが出来ていました。成績だけ見てみれば、とても悔しいものです。その中でも、確実に私自身の滑りが良い方向へと向かってきています。
この舞台で目指すものとなる上で、自分自身の滑りを変えていく必要がシーズン当初よりありました。今までの癖を直し、前進するに辺り、最初はその良し悪しに波があり、中々安定せずにいましたが、年を明け、今回の大会にて歩むべきステップを踏めたことは確かです。すぐには結果として現れていませんが、コーチであるクリストフがいて、こうして着々と技術的なレベルが底上げされていることに感謝しています。
今、確実になりたいものに近づいてきています。どんなことも諦めずに真剣に取り組めば、成果が現れる日は来ます。そう信じて、私が今できることを、焦らずに確実に積み上げています。私の次戦は1月19・20日にスロバキアで行われるヨーロッパカップです。世界選手権への参戦はなりませんでしたが、代ってこの場で発揮してきます。
2013年、昨年の社会人生活の中から掴み取った、この現在のチャンスを形にする年としていきます。まだまだここからです。