第5次スノーボード（ハーフパイプ）遠征の概要はこちら

1月9日から始まった第5次スノーボード（ハーフパイプ）遠征の最終地、カルガリー・カナダでのWCファイナルが行われました。
スイスで1戦、アメリカで2戦、カナダで1戦と約1ヶ月に及ぶ世界各地で毎週の試合転戦となり、選手、スタッフ共に肉体的にも、精神的にも疲労のピークを迎えていました。

カルガリー戦（カナダ）においては、例年になく暖かく、公式トレーニング時から強風が吹くコンディションの中での調整となり、想う様な調整が進められず選手達の疲労感にも追い討ちをかける状況となりました。

スタートでのサポート風景

予選においては女子で唯一参戦した 小野 光希みつき 選手が今季取り組んできている演技構成を確実に決め、予選1位通過。
男子では今季好調の 平野 流佳るか 選手の3位通過をはじめ、戸塚 優斗ゆうと 選手、重野 秀一郎しゅういちろう 選手、平野 海祝かいしゅう 選手の4名の選手が順当に決勝へと駒を進めました。

決勝はナイトファイナルで予定されており、当日の天候は強風で試合を開催するのには非常に危険な状況となりました。
天候調査を行いながら開催予定時間から30分程度押す形となりました。試合開始直前のコーチミーティングにおいては、日本チーム側から危険回避とベストパフォーマンスが望めないことを理由に翌日への開催延期を主張しましたが、他参加国からの賛同は得られず試合の開催決行がなされました。

決勝は3本のベストランカウント制において行われました。
女子の小野選手は決勝1本目からBS Air-FS900-BS540-FS720-Cab720の演技構成を確実に決め88点を出し暫定1位。2本目の試技においても高さ、完成度を上げ89.75ポイントと点数を上積みし、他国選手を寄せ付けず完全優勝を果たしました。

女子表彰。小野光希選手、優勝おめでとう！

男子においても今季ここまで好調の平野流佳選手が1本目SB1080-BS900-FW10-CW10-FW12の構成で強風の中でも勝負強い演技を決め1本目84.50点で暫定1位に付け、3本目では更難易度を上げた演技構成を決め88.50と点数を上げ1位をキープし勝ち切りました。
今季よりワールドカップを回り始めたジュニア指定の重野秀一郎選手が、3本目の試技においてFW14-CW10-FW12-BS900-FS14を決め3位に喰い込み、ワールドカップルーキーイヤーに表彰台獲得と最終戦にて実を結ぶ結果を得ることができました。
戸塚優斗選手においては決勝1本目の演技で最後のFW14で転倒し決め切ることができませんでした。転倒前までは完璧な演技であったため非常に悔やまれる結果となってしまいました。

男子表彰。平野流佳選手・優勝、重野秀一郎選手は初のワールドカップ表彰台3位、おめでとう！

女子・小野光希選手、男子・平野流佳選手においては今季2戦目からのLAAX戦、MAMMOTH MOUNTAIN戦、CALGARY戦と全4戦中3連勝を果たし、自身初となるワールドカップシリーズチャンピオンの称号となるクリスタルトロフィーを獲得する素晴らしい結果を残しました。

クリスタルグローブを獲得した平野流佳選手（左）と小野光希選手（右）、ワールドカップ初表彰台を獲得した重野秀一郎選手（中央）

試合転戦の非常にタフな遠征となりましたが、2026ミラノ五輪での目標達成するためには必要な経験として、選手、スタッフのベースアップ、成長を図れた事と思います。

スノーボード（ハーフパイプ）チームの強みは『チーム力」です。
それぞれの遠征現場で帯同、サポートを頂いている各分野のスタッフは基より、遠征に帯同していないスタッフにおいてもチームと連携を図り遠隔でのサポート体制が構築されております。チーム全体での選手サポート環境がある日本のスノーボード（ハーフパイプ）チームのチーム力は間違いなく世界一にあると自負します。
選手達の活躍、パフォーマンス発揮を後押しするスノーボード（ハーフパイプ）サポートスタッフの献身的なサポートに感謝いたします。

ワックスサポート風景
福田トレーナーによるケア風景

今シーズンの国際大会の締めくくりとして、残すは世界選手権大会のみとなりました。
チーム一丸となり臨みたく思います。

カルガリーでのワールドカップ。選手とサポートスタッフ

スノーボード（ハーフパイプ）チーム への応援を宜しくお願い致します。

報告: スノーボード／ハーフパイプチーム ヘッドコーチ　治部じぶ 忠重ただしげ

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