競技

2023/09/11

【Report 第4回クロスカントリー競技タレント発掘育成事業合宿】

第4回クロスカントリー競技タレント発掘育成事業合宿の概要はこちら

今年度2回目となるU20選手を対象とした合宿を8月27日から9月3日まで長野県志賀高原で実施しました。
標高1,600mの志賀高原はこの時季のトレーニング環境としては最適で涼しく、予定していたトレーニングメニューを暑さから受ける疲労を最小限に抑えながらこなすことができました。

今回もサッカー日本代表としてW杯帯同経験のある 小粥おがい 智浩ともひろ トレーナーに来ていただき、ムービングスキルの習得、向上に取り組みました。効率良く前方への推進力を高めるための体の使い方の理解を中心に、

  1. 骨盤の角度(過度な後傾にならない)
  2. 体幹筋群の力の入れ方(腹直筋ではなく、腹斜・腹横膜、腸腰筋を使う、股関節から動く)
  3. 上半身と下半身の連動・タイミング(股関節から動き出し、腕は押して終わりではなく振り戻すまでを一連の動作と考え、それによって反力を得る)
  4. 腕の使い方(腕だけで押すような使い方ではなく肩甲骨から動き出す)
  5. 動作中の重心位置(上記を全て意識しながら重心を前方へ)
  6. 片脚動作での基本的なバランスのとり方・力の入れ方(膝よりも臀部中心で支える)

を主なポイントとして指導していただきました。

小粥トレーナーの指導を受ける選手達

初めに陸上(ジム)でのトレーニングを行い、その後ローラースキーに乗って陸上で行ったことを自分のテクニックに落とし込むという順番で行いましたが、全ての選手に動作の改善が見られ、力の出しやすさや加え方を実感している様子でした。しかし、その動作を持続させるためにも基礎的な体幹や股関節周囲筋群のトレーニングが必要であると再認識するかたちとなりました。

ハードルジャンプに挑む選手達

ローラースキーでの高強度(intensity3,4,7)インターバルトレーニングでは、トレーニングの意図をきちんと理解し、体の使い方にも意識しながら設定の心拍数まで上げて維持する(i3,4)ことや、小さな動きではなく全身を大きく使ったスプリントの動き(i7)に取り組みました。集団の中でも同じ位置で走るのではなく、色々な位置で走ることで自分自身の特性もわかり、改善点も出てきます。大学生は背中で引っ張り、高校生はそれに食らいてさらには追い越し、逆に背中を見せることで良い競争が生まれていました。

インターバルトレーニングに臨む男子選手達

また、インターバルトレーニング後すぐに映像を用いてフォームチェックを行い、自身のイメージと実際の走りとの差を目で見て確認する学習を取り入れました。個々の課題を明確にしてトライアル&エラーを繰り返し、更なるテクニックの向上を目指していきたいと思います。

インターバルトレーニング後すぐに映像を確認する選手達

合宿の最後には木島平村で行われたタイミングテストレースに参加し、2週間後のFISレースに向けてそれぞれが課題を持って臨んでいました。FISレース前にこのような試しのできるレースを企画していただいた木島平スキークラブ様には感謝しております。このレースで得た改善すべきことをFISレースで表現できるよう、短期間ではありますが修正していきたいと思います。

私個人的には今回の合宿は非常に中身の濃い期間であったと満足しております。9月を迎えシーズンインを意識し始める頃ではありますが、まずは目の前の課題改善に集中し、チームとして良い準備を続けていきたいと思います。

志賀高原(長野県)にて

U20チームは最大のターゲットレースであるジュニア世界選手権に向け、日々変化と進化を求めて引き続き活動を行っていきますので、ご声援よろしくお願い致します。

報告: クロスカントリーチーム(U20担当) 恩田 祐一ゆういち

当事業はSAJ感染対策ガイドラインのもとで実施しております。