競技

2025/02/27

【Report 第7次スノーボード(ハーフパイプ)遠征】平野流佳・冨田せな 男女アベック優勝。ワールドカップ最終戦を制す

第7次スノーボード(ハーフパイプ)遠征の概要はこちら

 今シーズンのFIS Park & Pipe スノーボード・ハーフパイプ種目のワールドカップ最終戦の地となったカルガリー(カナダ)。チームからは平野流佳(INPEX)、戸塚優斗(YONEX)、重野秀一郎(日本体育大学)、冨田せな(宇佐美SC)の4名が参戦。
 大会開催期間中の前半には−20℃を超える日が続いたかと思えば、予選日、決勝日にはプラス気温まで上がり、非常に難しいコンディションの中での競技となりました。

危険な寒さの中、行われたカルガリー大会

 男子2グループ、女子1グループにて行われた予選では各グループにおいて戸塚選手、平野流佳選手、冨田せな選手らがそれぞれ1位通過、重野選手もグループ4位で21日のナイトファイナルに駒を進めました。
 迎えた決勝では強風が吹く中でスタートし、各選手、風の影響を受けながら挑む厳しい状況となりました。決勝3本目頃には風も穏やかになり無事怪我なく競技を終了させる事ができました。

少数精鋭で挑んだ最終戦
内田トレーナー、小林トレーナーも何役もこなし選手をサポート

【男子】

 1回目の試技では重野選手が演技を決めるものの思ったよりも点数が伸びず。戸塚選手、平野流佳選手らは勝負強い演技を決め戸塚選手が暫定1位、平野流佳2位の好位置につけました。
 そのままの順位で最終となる3回目の演技に最初に挑んだ平野流佳選手が難易度を上げた快心の演技を決め、戸塚選手を逆転し暫定1位に繰り上がり、最終出走者となった戸塚選手は攻めるしかない状況となりました。戸塚選手も難易度を上げた演技構成を決めるも点数が平野選手に及ばず、平野選手が逆転優勝、戸塚選手が2位となる日本人選手たちの激しい攻め合いとなりました。決勝に駒を進めた重野選手も2回目、3回目と難易度を上げた演技構成に挑みましたが決め切る事ができず全体8位で本大会を終えることとなりました。

男子表彰台

【女子】

 予選1位通過で決勝では最終出走のポジションからスタートした冨田せな選手。決勝1回目の演技で断定2位。アメリカのマストロ選手を追う展開となりました。演技構成の難易度を上げて挑んだ2回目では演技を決めるもそのままのポジション。暫定2位のまま迎えた最後の3回目、最終出走で逆転に挑みスタートを切りました。FS10-Cab720-FS540-BS540-FS900の演技構成で高さ、グラブ、スタイルを完璧に決め切り、劇的な逆転優勝、自身初となるWC初優勝をもぎ取りました!

女子表彰台

 男子の日本人選手でのファイナルバトル、女子も1人のみでのエントリーで挑んだ冨田せな選手の逆転での初優勝。本大会においてもしっかりと結果を残し、この先に繋がる自信と成果を得る事ができました。

男女アベック優勝の平野流佳選手(左)と冨田せな選手(右)

 本大会を終えて、24/25シーズンのFISワールドカップが終了し、ワールドカップランキングにおいては男子では1位平野流佳選手、2位戸塚優斗選手、3位平野歩夢選手、5位山田琉聖選手、6位重野秀一郎選手、女子では今シーズンよりWCデビューした清水さら選手が3位、5位冨田せな選手、6位小野光希選手、12位工藤璃星選手の結果を得ました。
 平野流佳選手が3年連続となる種目別総合優勝の快挙を成し遂げ、3つ目のクリスタルトロフィーを手にしました。男子、女子においてもチームの強化が実を結び、2026ミラノ・コルティナオリンピックに弾みをつけるシーズンとなったことと思います。

3年連続種目別総合優勝の快挙を手にした平野流佳選手

 今シーズンもトップチーム、ジュニアチーム共に合宿、試合遠征において選手たちの活動を現場にて支えていただいたチームスタッフの皆様、皆様のご尽力と強い想いがなければこの結果は得られていません。本当にありがとうございました。
 普段より選手、チームをご支援、応援いただいている連盟関係者の皆様、スポンサー様、サポーターの皆様、ファンの皆様ありがとうございます。皆様からの想いを受け継いで、選手たちの目標達成に向けてチームもまだまだ精進して参ります。

選手達の命となる道具

 チームは今シーズン3月の世界選手権大会、更には来年のミラノ・コルティナオリンピックでの目標成果獲得に向けて準備を進めて参ります。
 選手、チームのシーズンはまだまだ続きます。引き続きのご声援を宜しくお願い致します。

 

報告: スノーボード・ハーフパイプチーム ヘッドコーチ 治部 忠重

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