総務
2022/07/11【お知らせ】フッ素系ワックスの使用禁止について(通知)
平素より、本連盟の事業運営にご理解とご協力を賜り誠にありがとうございます。
標記の件に関して、以下のとおり通知いたします。
皆様ご存知のとおり、FIS(国際スキー&スノーボード連盟)では2020年に2022/2023シーズン以降のすべてのFIS公認大会においてC8/PFOAを含むフッ素系ワックスの使用禁止を決定しております(ICR第222.8条)。この決定は、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)が、フッ素を含む有機化合物で、自然界において殆ど分解されない性質があり、そのため、PFOAを蓄積した自然環境を介して、人間の体内に取り込まれ蓄積し、この蓄積により、子供の出生時の体重減少、糖尿病、甲状腺の代謝障害等の健康被害が懸念されることから、EU規則2019/1021(POP規制)およびEC規則1907/2006(REACH-規制)で、同ワックスの生産、取引及び使用を禁止したことに起因します。
FISの上記決定を受け、本連盟は、関係各位に対して、2022/2023シーズンより、FIS公認大会におけるC8/PFOAを含むフッ素系ワックスの使用禁止を強く指示いたします。
現在、FISは、C8/PFOAを検知する検査機器の開発を行っておりますが、世界各地の競技会場にこの検査機器が完備されるまでには、まだ時間を要する状況にあるため、FIS公認大会において違反があった場合の罰則については、未だFIS及び本連盟において明確な手続きが定められるに至っておりません。ただし、このことは、同ワックス使用が許されることを意味するものではありません。本連盟は、使用を禁止した上記の趣旨に鑑み、同ワックスの使用禁止につき明らかな違反が認められた場合は、違反者に対して厳正な指導対応をいたします。
また、スノースポーツは自然と共存するスポーツであることから、本連盟は、関連する全ての方々が環境破壊や人間の健康被害の防止という高い意識をもって取り組むことが、スノースポーツの今後の維持・発展にとって非常に重要なことと考えております。
つきましては、関係各位におかれましては、同ワックスの使用が禁止される理由を十分にご理解いただき、上記決定の遵守、関係各位への周知徹底を強く要請致します。
また、本連盟は、同ワックスの生産や取引まで禁止する立場にはありませんが、関係各位が、環境破壊や人間の健康被害の防止に向けた積極的な行動をとっていただくことを強く要請し、当WEBサイト等を通じて啓蒙活動をおこなう考えであります。
なお、EU規則及びEC規則では、禁止の範囲が、生産や取引にまで及んでいるため、EU加盟国においては、同ワックスの使用以外でも罰せられることが想定されますので、同ワックスを身近に置かないことを強く推奨します。このことの周知徹底も強く要請致します。
以上